2025年に関西で開催される、注目のアート展覧会の情報を特集。大阪、京都、奈良を中心に、近畿地方の美術館や博物館で開催される展覧会スケジュールを、会期順に紹介する。日本画、西洋絵画、現代美術、ファッション、デザインなど、さまざまな展覧会の会期や会場、観覧料を随時更新していく。詳細からは、見どころなどを確認することもできる。
大阪の山王美術館で開催される展覧会「山王美術館コレクションでつづる エコール・ド・パリ展」では、エコール・ド・パリに着目して同館の所蔵作品を紹介。藤田嗣治やアメデオ・モディリアーニをはじめ、マリー・ローランサン、モーリス・ユトリロなど、約30点を紹介する。
「山王美術館コレクションでつづる エコール・ド・パリ展」
会期:2025年3月1日(土)〜7月31日(木)
会場:山王美術館(大阪府大阪市中央区城見2-2-27)
入館料:一般 1,300円、高校・大学生 800円 ほか
大阪市立東洋陶磁美術館で開催される特別展「セラドン(CELADON)—東アジアの青磁のきらめき」は、世界屈指の東洋陶磁コレクションを誇る同館の所蔵作品のなかから、青磁作品を一挙公開する展覧会。国宝《飛青磁花生》を筆頭に、中国や韓国の名品を展示するほか、日本や近現代の作品も紹介する。
「セラドン—東アジアの青磁のきらめき」
会期:2025年4月19日(土)~11月24日(月・振)
会場:大阪市立東洋陶磁美術館(大阪府大阪市北区中之島1-1-26)
入館料:一般 2,000円、高校・大学生 800円
大阪の堺 アルフォンス・ミュシャ館で開催される特別展「ミュシャ 謎の絵画」は、アルフォンス・ミュシャのパリ時代の最後を飾る油彩画の大作《クオ・ヴァディス》の全貌に光をあてる展覧会。《クオ・ヴァディス》にいたるまでのミュシャの創作を、代表的な版画、挿絵、素描、油彩、ジュエリーとともに紹介するほか、堺の伝統技術「堺緞通」で織りあげた新作タペストリーを初公開する。
「ミュシャ 謎の絵画」
会期:2025年4月20日(日)〜8月17日(日)
会場:堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館)(大阪府堺市堺区田出井町1-2-200 ベルマージュ堺弐番館)
観覧料:一般 900円、高校・大学生 550円 ほか
大阪中之島美術館で開催される展覧会「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」では、日本美術の「知られざる鉱脈」に着目し、従来ほとんど注目されてこなかった作品や、一般には知られていないものの個性的な作品などを紹介。縄文土器や伊藤若冲などの江戸絵画、リュウノスケオカザキ(RYUNOSUKEOKAZAKI)のデザイナー・岡﨑龍之祐による新作などを展示する。
展覧会「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」
会期:2025年6月21日(土)〜8月31日(日)
会場:大阪中之島美術館(大阪府大阪市北区中之島4-3-1)
大阪の国立国際美術館で開催される特別展「非常の常」は、「非常事態」が常態化した現代の世界に着目する展覧会。リー・キットや潘逸舟など8人の現代作家の作品をとおして、現代を見つめる視点を探ってゆく。
「非常の常」
会期:2025年6月28日(土)〜10月5日(日)
会場:国立国際美術館(大阪府大阪市北区中之島4-2-55)
観覧料:一般 1,500円、大学生 900円
大阪の国立国際美術館で開催されるコレクション展「コレクション1」では、収蔵作品を、特集展示「戦後美術の円・環」と通年展示「コレクション・ハイライト」の2部構成で紹介。たとえば、特集展示「戦後美術の円・環」では、美術作品におけるさまざまな「まるい形」に着目し、元永定正や福島秀子などの作品を取り上げる。
「コレクション1」
会期:2025年6月28日(土)〜10月5日(日)
会場:国立国際美術館(大阪府大阪市北区中之島4-2-55)
観覧料:一般 430円、大学生 130円
大阪市立美術館で開催される「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」は、ファン・ゴッホの作品を受け継いできた家族のコレクションに着目する、日本初の展覧会。《画家としての自画像》や《種まく人》など、30点以上のファン・ゴッホ作品を紹介するほか、日本初公開となるファン・ゴッホの手紙4通も来日する。
「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」
会期:2025年7月5日(土)〜8月31日(日)
会場:大阪市立美術館(大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82 天王寺公園内)
観覧料:一般 2,200円、高校・大学生 1,300円 ほか
大阪の逸翁美術館で開催される展覧会「二次元刀剣物語~浮世絵をのぞいてみたら~」では、歌舞伎に登場する刀剣を、浮世絵作品をとおして紹介。弁慶の姿を描いた貞升(さだます)の《四世中村歌右衛門の弁けい》をはじめ、約80点の作品を紹介予定だ。
「二次元刀剣物語~浮世絵をのぞいてみたら~」
会期:2025年7月12日(土)~9月7日(日)
会場:逸翁美術館(大阪府池田市栄本町12-27)
観覧料:一般 700円、学生(高校生以上) 500円
大阪中之島美術館で開催される「ビジョナリー・ジャーニー」展は、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)の展覧会。メゾンが所蔵するコレクションのなかから、1,000点を超える貴重な歴史的アイテムや資料、アーカイヴを選りすぐって公開し、卓越したサヴォアフェールや創造性を紹介する。
ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展
会期:2025年7月15日(火)〜9月17日(水)
会場:大阪中之島美術館(大阪府大阪市北区中之島4-3-1)
観覧料:一般 2,000円、大学生・専門学校生 1,500円
ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)が展開するエスパス ルイ・ヴィトン大阪では、草間彌生の展覧会「INFINITY - SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION」を開催。草間彌生を象徴する水玉模様のインスタレーション、絵画などを目にすることができる。
「INFINITY - SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION」
会期:2025年7月16日(水)〜2026年1月12日(月・祝)
会場:エスパス ルイ・ヴィトン大阪(大阪市中央区心斎橋筋2-8-16 ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋 5F)
入場料:無料
大阪の堺 アルフォンス・ミュシャ館で開催される特別展「ミュシャと夢二 STYLE of BEAUTY」は、アール・ヌーヴォーを代表する芸術家アルフォンス・ミュシャと、大正浪漫の象徴的な存在である竹久夢二を取り上げる展覧会。ふたりの女性像に着目し、似ているポーズや題材、モチーフを描いた作品を比較しつつ紹介する。
「ミュシャと夢二 STYLE of BEAUTY」
会期:2025年8月23日(土)〜11月30日(日)
会場:堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館)(大阪府堺市堺区田出井町1-2-200 ベルマージュ堺弐番館)
観覧料:一般 900円、高校・大学生 550円 ほか
グラングリーン大阪のVS.(ヴイエス)で開催される展覧会「サカモトコモン オオサカ(sakamotocommon OSAKA) 1970/2025/大阪/坂本龍一」は、大阪では初となる、坂本龍一の大規模企画展。坂本と1970年大阪万博の繋がりに着目しつつ、坂本のサウンド・インスタレーションやフランソワ・バシェの「音響彫刻」などを公開する。
「サカモトコモン オオサカ 1970/2025/大阪/坂本龍一」
会期:2025年8月30日(土)〜9月27日(土)
会場:VS.(大阪府大阪市北区大深町6-86 グラングリーン大阪 うめきた公園 ノースパーク)
観覧料:一般 2,200円、大学生・専門学校生 1,800円 ほか
大阪の山王美術館では、展覧会「山王美術館コレクションでつづる 女性画家たち展 上村松園 マリー・ローランサン 三岸節子 片岡球子」を開催。同館の所蔵作品のなかから、上村松園、マリー・ローランサン、三岸節子、片岡球子ら、4人の女性の画家による絵画作品を紹介する。
「山王美術館コレクションでつづる 女性画家たち展 上村松園 マリー・ローランサン 三岸節子 片岡球子」
会期:2025年9月1日(月)〜2026年1月31日(土)
会場:山王美術館(大阪府大阪市中央区城見2-2-27)
入館料:一般 1,300円、高校・大学生 800円 ほか
大阪歴史博物館で開催される特集展示「ヤブメイザン(YABU MEIZAN)」は、明治時代初期から昭和時代初期まで、大阪で薩摩焼の上絵付と販売を行った藪明山の展覧会。細密な紋様を上絵付けで施した陶磁器など、約50点を公開する。
「ヤブメイザン」
会期:2025年9月3日(水)〜11月3日(月・祝)
会場:大阪歴史博物館(大阪府大阪市中央区大手前4-1-32)
観覧料:大人 600円、高校・大学生 400円
※常設展示観覧料で観覧可
大阪中之島美術館で開催される展覧会「小出楢重 新しき油絵」は、大正時代から昭和時代初期にかけて活躍した洋画家・小出楢重を取り上げる、25年の本格的な回顧展。「裸婦の楢重」と称される小出による裸婦像など、代表作を一堂に集めて紹介するとともに、ガラス絵、日本画、挿絵、装幀、随筆など、洋画にとどまらない活動にも光をあてる。
「小出楢重 新しき油絵」
会期:2025年9月13日(土)〜11月24日(月・振)
会場:大阪中之島美術館(大阪府大阪市北区中之島4-3-1)
観覧料:一般 1,700円、高校・大学生 1,200円(