特別展「法然と極楽浄土」が、福岡の九州国立博物館にて、2025年10月7日(火)から11月30日(日)まで開催される。東京国立博物館などでも開催された巡回展だ。

国宝や重要文化財を含む名宝を一挙公開

平安時代末期には、繰り返される内覧や災害、頻発する疫病を背景に、世の中が乱れていた。こうしたなか、浄土宗の開祖・法然は、「南無阿弥陀仏」と称えれば誰もが等しく救われ、極楽浄土に往生することができると説いて、貴族から庶民まで幅広い人々に支持されたのであった。

法然の教えは、法然の没後も弟子たちによって守り継がれることになった。たとえば、鎮西派は九州を拠点に教えを広める一方、証空を祖とする西山派は京都を拠点に活動を展開した。さらに、江戸時代に入ると、浄土宗が徳川将軍家からの信仰を受けて大きく発展することとなった。

特別展「法然と極楽浄土」は、浄土宗の850年におよぶ歴史を、国宝や重要文化財を含む貴重な名宝とともに紹介する展覧会。阿弥陀が来迎する様子を描いた「来迎図」のうち、対角線のダイナミックな構図による「早来迎」の最高峰として知られる国宝《阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)》や、法然の生涯を伝える国宝《法然上人絵伝》など、法然と浄土宗ゆかりの文化財が一堂に会する。また、江戸時代に徳川家ゆかりの寺院となった増上寺の狩野一信筆《五百羅漢図》を、前期・後期に6幅ずつ公開する。

展覧会概要

特別展「法然と極楽浄土」
会期：2025年10月7日(火)～11月30日(日) 会期中に展示替えあり
［前期 10月7日(火)～11月3日(月・祝) / 後期 11月5日(水)～11月30日(日)］
会場：九州国立博物館
住所：福岡県太宰府市石坂4-7-2
開館時間：9:30〜17:00(金・土曜日は20:00まで開館)
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日：月曜日(10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)・24日(月・振)は開館)、10月14日(火)、11月4日(火)・25日(火)
観覧料：一般 2,000円(1,800円)、高校・大学生 1,200円(1,000円)、中学生以下 無料
※( )内は前売料金(7月1日(火)から10月6日(月)まで販売)
※障がい者(介護者1名含む)などは無料(展示室入口にて障害者手帳などを要提示)
※大学生以下は、学生証や生徒手帳を要持参
※上記料金で4階「文化交流展(平常展)」も観覧可

【問い合わせ先】
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