2024年に関西で開催される、注目のアート展覧会の情報を特集。京都、大阪、奈良など、関西圏の美術館や博物館で開催される展覧会スケジュールを、会期順に紹介する。日本画や西洋絵画、現代美術、ファッション、デザインなど、展覧会情報を随時アップデートしていく。詳細からは、見どころや観覧料などを確認することも可能だ。
京都の相国寺承天閣美術館で開催される企画展「禅寺の茶の湯」は、相国寺とその塔頭に伝わる、茶の湯にまつわる作品を紹介する展覧会。国宝《玳玻散花文天目茶碗》や6件の重要文化財をはじめ、茶の湯の名品約200点を展示する。
「禅寺の茶の湯」
会期:I期 2024年9月14日(土)〜11月10日(日) / II期 2024年11月17日(日)〜2025年2月2日(日)
会場:相国寺承天閣美術館 (京都府京都市上京区今出川通烏丸東入)
京都市京セラ美術館で開催される特別展「巨匠たちの学び舎 日本画の名作はこうして生まれた」は、京都市立芸術大学の前身である京都府画学校、京都市立美術工芸学校、京都市立絵画専門学校を振り返り、教員や卒業生による作品を紹介する展覧会。教員として携わった竹内栖鳳や木島櫻谷など、47人の日本画家による作品を展示する。
京都市立芸術大学移転記念 特別展「巨匠たちの学び舎 日本画の名作はこうして生まれた」
会期:2024年10月11日(金)〜12月22日(日)
会場:京都市京セラ美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)
京都の福田美術館では、開館5周年記念の企画展「京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」を開催。伊藤若冲の巻物《果蔬図巻》を世界で初めて一般公開するほか、《蕪に双鶏図》など、初期から晩年までの若冲先品を展示する。
「京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」
会期:2024年10月12日(土)~2025年1月19日(日)
会場:福田美術館 (京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16)
京都の嵯峨嵐山文華館で開催される企画展「HAIKUとHAIGA —芭蕉と蕪村、2人のカリスマ—」は、俳句と俳画に着目し、俳句を芸術の域に高めた松尾芭蕉や、優れた俳画を残した与謝蕪村の作品を中心に紹介する展覧会。なかでも、2022年に再発見され、福田美術館のコレクションに加わることとなった芭蕉の《野ざらし紀行図巻》は、嵯峨嵐山文華館として初展示となる。
「HAIKUとHAIGA —芭蕉と蕪村、2人のカリスマ—」
会期:2024年10月12日(土)~2025年1月19日(日)
会場:嵯峨嵐山文華館 (京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11)
美術館「えき」KYOTOで開催される展覧会「没後120年 エミール・ガレ展 美しきガラスの世界」では、アール・ヌーヴォーのガラス工芸家エミール・ガレのの創作を紹介。自然をモチーフとした70点超のガラス作品を目にすることができる。
「没後120年 エミール・ガレ展 美しきガラスの世界」
会期:2024年11月22日(金)~12月25日(水)
会場:美術館「えき」KYOTO (京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)
京都の細見美術館で開催される琳派展24「抱一に捧ぐ—花ひらく〈雨華庵〉の絵師たち—」は、酒井抱一を祖とする江戸琳派を紹介する展覧会。江戸琳派にまつわる作品を擁する「うげやんコレクション」に、細見美術館のコレクションを加えて紹介する。
琳派展24「抱一に捧ぐ—花ひらく〈雨華庵〉の絵師たち—」
会期:2024年12月7日(土)~2025年2月2日(日)
会場:細見美術館 (京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3)
京都国立近代美術館で開催される展覧会「生誕120年 人間国宝 黒田辰秋—木と漆と螺鈿の旅—」は、木工芸の技術で初めて人間国宝に認定された木漆工芸家、黒田辰秋の回顧展。初期から晩年までの代表作を一堂に集め、黒田の歩みを紹介する。
「生誕120年 人間国宝 黒田辰秋—木と漆と螺鈿の旅—」
会期:2024年12月17日(火)〜2025年3月2日(日)
会場:京都国立近代美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町)
大阪の高島屋史料館で開催される企画展「DESIGN MANIA~百貨店・SCのデザイン~」は、百貨店やSCの展開を、「広告」「衣服」「生活」「まち」という4つのデザインを軸に紹介する展覧会。髙島屋が歩んてきた歴史を物語る広告や、髙島屋が提案した衣服などを目にすることができる。
「DESIGN MANIA~百貨店・SCのデザイン~」
会期:2024年9月7日(土)〜12月23日(月)
会場:高島屋史料館 (大阪府大阪市浪速区日本橋3-5-25 高島屋東別館 3F)
大阪のあべのハルカス美術館で開催される展覧会「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」では、印象派の展開と広がり、とりわけアメリカにおける印象派の諸相を紹介。早くから印象派の作品を収集してきたアメリカ・ボストン近郊のウスター美術館の所蔵作品を中心に、クロード・モネ《睡蓮》などを展示する。
「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」
会期:2024年10月12日(土)〜2025年1月5日(日)
会場:あべのハルカス美術館 (大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス 16F)
大阪市立東洋陶磁美術館で開催される特別展「中国陶磁・至宝の競艶—上海博物館×大阪市立東洋陶磁美術館」は、唐時代から清時代にいたる、中国陶磁の名品を紹介する展覧会。中国を代表する博物館のひとつである上海博物館と、大阪市立東洋陶磁美術館のコレクションを一堂に集め、中国陶磁の真髄を紹介する。
「中国陶磁・至宝の競艶—上海博物館×大阪市立東洋陶磁美術館」
会期:2024年10月19日(土)〜2025年3月30日(日)
会場:大阪市立東洋陶磁美術館 (大阪府大阪市北区中之島1-1-26)
大阪歴史博物館で開催される特集展示「心斎橋ときもの—小大丸260年のあゆみ—」では、2024年3月に閉店した心斎橋の老舗呉服商「小大丸(こだいまる)」に着目。近代の服飾品や歴史資料を通して、商業地としての心斎橋の発展と、呉服商・小大丸の足跡を紹介する。
「心斎橋ときもの—小大丸260年のあゆみ—」
会期:2024年10月30日(水)~12月23日(月)
会場:大阪歴史博物館 (大阪市中央区大手前4-1-32)
大阪の国立国際美術館で開催される特別展「線表現の可能性」は、現代美術における線表現の多様性を紹介する展覧会。国立国際美術館のコレクションのなかから、李禹煥、サイ・トゥオンブリー、ゲルハルト・リヒターなど、版画と素描を中心に絵画、彫刻、写真を加えた約150点を選んで紹介する。
「線表現の可能性」
会期:2024年11月2日(土)〜2025年1月26日(日)
会場:国立国際美術館 (大阪府大阪市北区中之島4-2-55)
大阪の国立国際美術館で開催されるコレクション展「コレクション1 彼女の肖像」は、「女性像」をテーマに所蔵作品を紹介する展覧会。メディア、家族、労働、国家といった視点のもと、石内都や芥川(間所)紗織など、約100点の作品を展示する。
「コレクション1 彼女の肖像」
会期:2024年11月2日(土)〜2025年1月26日(日)
会場:国立国際美術館 (大阪府大阪市北区中之島4-2-55)
大阪中之島美術館で開催される「歌川国芳展 —奇才絵師の魔力」は、大阪では13年ぶりとなる、浮世絵師・歌川国芳の大規模な展覧会。武者絵や戯画をはじめ、さまざまな画題の浮世絵版画、貴重な肉筆画、新発見作品の《流行猫の変化》など、約400点を紹介する。
「歌川国芳展 —奇才絵師の魔力」
会期:2024年12月21日(土)~2025年2月24日(月・振)
会場:大阪中之島美術館 (大阪府大阪市北区中之島4-3-1)
ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)が展開するエスパス ルイ・ヴィトン大阪では、ドイツ人アーティスト、ウラ・フォン・ブランデンブルクの個展「コアージングシュピール(CHORSINGSPIEL)」を開催。劇場を彷彿とさせる空間で、映像インスタレーション2点を紹介する。
ウラ・フォン・ブランデンブルク 個展「コアージングシュピール」
会期:2024年11月27日(水)〜2025年5月11日(日)
会場:エスパス ルイ・ヴィトン大阪(大阪市中央区心斎橋筋2-8-16 ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋 5F)