展覧会「遠山昇司展 収蔵庫の鳥たち」が、熊本市現代美術館にて、2025年10月5日(日)から12月14日(日)まで開催される。
遠山昇司(とおやま しょうじ)は、1984年熊本・八代に生まれた映画監督だ。地域に焦点を合わせた劇映画を制作するとともに、アートプロジェクトや舞台作品、芸術祭の統括ディレクターなど、さまざまな活動を展開してきた。
展覧会「遠山昇司展 収蔵庫の鳥たち」は、初となる遠山の個展。自身の映画作品やアートプロジェクト、熊本市現代美術館の収蔵品を、「鳥」という切り口のもとで再構成したインスタレーションを展開する。
遠山はこれまで、手紙や公衆電話といったメディアに着目して作品を手がけてきた。そうした遠山にとって、「ミュージアム」もまた、記憶や情報を媒介するメディアであるといえる。本展で遠山は、展覧会そのものを、人々の記憶の「収蔵庫」と見立てつつ展示を展開する。
会場では、遠山の代表作な作品やアートプロジェクトを紹介。海の上の小学校を郵便局に見立て、手紙の交換をするアートプロジェクト「赤崎水湯帯郵便局」、豪雨災害後の熊本・球磨川(くまがわ)を舞台に、命をめぐる物語を紡ぐ映画『あの子の夢を水に流して』などを出品する。
また、シベリア抑留体験をもとに作品を手がけた洋画家・宮崎静夫の作品に着目した新作インスタレーションも。熊本出身の宮崎が自身のシベリア抑留体験を描いた「死者のために」シリーズには、死の象徴として、あるいはシベリアと熊本を往来する存在として、鳥のモチーフが描かれる。本展では、宮崎作品の「鳥」に焦点を合わせ、インスタレーション《鶴をひらく》や《収蔵庫の鳥たち》を展示する。
展覧会「遠山昇司展 収蔵庫の鳥たち」
会期:2025年10月5日(日)〜12月14日(日)
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーI・II
住所:熊本県熊本市中央区上通町2-3 びぷれす熊日会館 3F
開館時間:10:00〜20:00(入場は19:30まで)
休館日:火曜日
観覧料:一般 1,300円(1,100円)、65歳以上 1,000円(800円)、学生(高校生以上) 800円(600円)、中学生以下 無料
※( )内は、前売、20名以上の団体などの料金
※前売券は10月4日(土)まで販売
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳などの提示者および付添者1名は無料
※10月12日(日)は開館記念日につき観覧無料
【問い合わせ先】
熊本市現代美術館
TEL:096-278-7500