特別展「ベルナール・ビュフェ美術館所蔵 ベルナール・ビュフェ—『線』に命を捧げた孤高の画家—」が、大阪の中之島香雪美術館にて、2025年10月4日(土)から12月14日(日)まで開催される。
第二次世界大戦後のフランスを代表する具象画家、ベルナール・ビュフェ。黒く鋭い線と鈍い色彩による作品を手がけたビュフェは、戦後、混迷する時代の閉塞感と不安を表現するものとして、デビューすると画壇の寵児として注目されることになった。
特別展「ベルナール・ビュフェ美術館所蔵 ベルナール・ビュフェ—『線』に命を捧げた孤高の画家—」は、具象絵画を貫き続けたビュフェに、あらためて光を当てる展覧会。静岡県長泉町にあるベルナール・ビュフェ美術館の所蔵作品を中心に、油彩画や版画など約60点を選りすぐって紹介する。
19歳のデビューで大きな成功を収めたビュフェは、戦後の美術で抽象表現が席巻するなか、特定の流派や運動に属することなく、鋭い直線で描いた強固な具象絵画のスタイルを貫き続けた。本展では、《コトドリのある静物》、《三隻の舟》、《アトリエで座る男》など、ビュフェならではの作品を一挙公開する。
ビュフェは、詩人のジャン・コクトーや哲学者のジャン・ポール・サルトルといった文化人と交流するほか、文学者や演劇界とのコラボレーションを行う一方、自身のアトリエで自身が描きたいものをひたすら追求した。こうした作品のモチーフのひとつが、ビュフェが子供の頃から夢中になっていた、昆虫や動物であったという。会場では、《博物館:赤いカミキリムシ》など、昆虫や動物を描いた作品も目にすることができる。
ビュフェは生前、日本に7回訪れており、大阪にもゆかりの深い作品を残している。その例に、大阪松竹座に納めた歌舞伎シリーズの大作「暫(しばらく)」や、大阪梅田・阪急三番街のリニューアルオープンのシンボル・モニュメントを挙げることができる。本展では、阪急三番街シンボル・モニュメントの原画である、《蝶、サクランボとスミレ》を初公開する。
特別展「ベルナール・ビュフェ美術館所蔵 ベルナール・ビュフェ—『線』に命を捧げた孤高の画家—」
会期:2025年10月4日(土)〜12月14日(日)
会場:中之島香雪美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト 4F
開館時間:10:00~17:00
※10月17日(金)・31日(金)、11月14日(金)は19:30閉館
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)・24日(月・振)は開館)、10月14日(火)、11月4日(火)・25日(火)
観覧料:一般 1,600円(1,400円)、高校・大学生 800円(600円)、小・中学生 400円(200円)
※( )内は、前売および20名以上の団体料金
※前売券は、6月28日(土)から10月3日(金)まで、中之島香雪美術館の窓口および公式ホームページほかにて販売
※障がい者手帳の所持者および同伴者1名は半額
※11月1日(土)から3日(月・祝)は、「こども無料DAY」につき、小学生から大学生までは入場無料
【問い合わせ先】
中之島香雪美術館
TEL:06-6210-3766