企画展「永田コレクションの全貌公開〈二章〉 北斎—『葛飾北斎期』・『戴斗期』編」が、島根県立美術館にて、2025年9月10日(水)から11月3日(月・祝)まで開催される。
「冨嶽三十六景」などで広く知られる江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎。島根県立美術館は2017年度、北斎研究者・永田生慈(ながた せいじ)より、北斎とその門人の作品や資料の寄贈を受けた。県外不出であるこの「永田コレクション」は、北斎の個人コレクションとして世界屈指の規模を誇っている。
企画展「永田コレクションの全貌公開〈二章〉 北斎—『葛飾北斎期』・『戴斗期』編」は、永田コレクションを紹介する展覧会の第2弾。2023年に開催された第1弾では、数え20歳から45歳頃までにあたる「春朗(しゅんろう)期」と「宗理(そうり)期」を取り上げた。今回は、「葛飾北斎期」と「戴斗(たいと)期」、数え46歳から60歳頃までに光を当て、北斎が挿絵を手がけた読本など、約500冊の版本を紹介する。
北斎は、読本と呼ばれる長編小説や、手本となる絵が描かれた絵手本、これら2つの版本で第一人者として活躍した。本展では、北斎が挿絵を手がけた読本と絵手本を一挙公開。曲亭馬琴作『椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき) 前編』、『新編水滸画伝』、『北斎漫画』など、北斎による圧巻の版本の世界に浸ることができる。
また、摺りの違いにも着目。いわゆる初版である「初摺(しょずり)」と、その後に摺られた「後摺(あとずり)」には、しばしば大きな違いがある。会場では、曲亭馬琴作・葛飾北斎画による読本『頼豪阿闍梨怪鼠伝 前編』の初摺本と後摺本をあわせて展示し、表現の違いに光を当てる。
企画展「永田コレクションの全貌公開〈二章〉 北斎—『葛飾北斎期』・『戴斗期』編」
会期:2025年9月10日(水)~11月3日(月・祝)
[前期 9月10日(水)~10月5日(日) / 後期 10月8日(水)~11月3日(月・祝)]
会場:島根県立美術館 企画展示室
住所:島根県松江市袖師町1-5
開館時間:9月 10:00~日没後30分(展示室への入場は日没時刻まで) / 10・11月 10:00~18:30(展示室への入場は18:00まで)
休館日:火曜日(9月23日(火・祝)は開館)
※10月6日(月)・7日(火)は閉室。10月6日(月)はコレクション展の観覧可
※前・後期で錦絵と摺物は全点展示替え、版本は展示箇所を変更し、肉筆画は通期展示
■観覧料
・当日券
企画展=一般 1,000円(800円)、大学生 600円(450円)、小学・中学・高校生 無料
企画展+コレクション展セット券=一般 1,150円(920円)、大学生 700円(530円)、小学・中学・高校生 無料
※( )内は20名以上の団体料金
・オンラインチケット&ローソンチケット
企画展+コレクション展セット券=一般 900円、大学生 600円、小学・中学・高校生 無料
※オンラインチケットは美術館ホームページにて、ローソンチケット(Lコード 61347)はローソン各店にて、それぞれ8月8日(金)より販売
※身体障害者手帳(ミライロID含む)、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳の所持者および付添者(1名まで)は無料
■同時期展示
北斎コレクション
会期:第5期 9月10日(水)~10月13日(月・祝)、第6期 10月15日(水)~11月17日(月)
会場:2F 北斎展示室
※要コレクション展観覧料
【問い合わせ先】
島根県立美術館
TEL:0852-55-4700