企画展「夢二でたどるアール・ヌーヴォーとその周辺 —明治~大正の出版美術にみる装飾趣味—」が、東京の竹久夢二美術館にて、2025年6月7日(土)から9月14日(日)まで開催される。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパを中心に流行した装飾様式「アール・ヌーヴォー」。有機的な曲線を描くアール・ヌーヴォーは、日本には日露戦争後にもたらされ、とりわけ図案に広がることとなった。
大正時代、「夢二式美人」の絵画からデザインにいたるまで幅広く活躍した竹久夢二は、ヨーロッパの美術動向にも敏感であり、アール・ヌーヴォーを取り入れた表現を試みている。身近な草花をモチーフに、書籍の装幀や楽譜表紙絵を彩るばかりでなく、日用品にも曲線を多用するデザインを取り入れたのであった。
企画展「夢二でたどるアール・ヌーヴォーとその周辺 —明治~大正の出版美術にみる装飾趣味—」は、夢二によるアール・ヌーヴォーの軌跡をたどる展覧会。セノオ楽譜『言はれぬ嘆き』や千代紙「きのこ」といった夢二の作品に加えて、夢二が影響を受けたオーブリー・ビアズリーの版画など、約180点の作品や資料を展示する。
さらに、明治時代末の出版美術における、アール・ヌーヴォーの展開にも着目。書籍装幀や雑誌表紙絵、絵葉書に見られるアール・ヌーヴォーの図案を取り上げ、夢二に影響を与えた藤島武二をはじめ、橋口五葉、杉浦非水など、19人の作品を紹介する。
企画展「夢二でたどるアール・ヌーヴォーとその周辺 —明治~大正の出版美術にみる装飾趣味—」
会期:2025年6月7日(土)~9月14日(日)
会場:竹久夢二美術館
住所:東京都文京区弥生2-4-2
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)
入館料:一般 1,200円、高校・大学生 1,000円、小・中学生 500円
※弥生美術館とあわせて観覧可
【問い合わせ先】
竹久夢二美術館
TEL:03-5689-0462