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特別展「ぎこちない会話への対応策」金沢21世紀美術館で、第三波フェミニズムの視点から現代作家10人を紹介

特別展「ぎこちない会話への対応策─第三波フェミニズムの視点で」が、金沢21世紀美術館にて、2021年10月16日(土)から2022年3月13日(日)まで開催される。

第三波フェミニズムの視点から90年代以降の現代作家を紹介

潘逸舟《無題》2006 作家蔵
潘逸舟《無題》2006 作家蔵
©︎Ishu Han, Courtesy of ANOMALY

特別展「ぎこちない会話への対応策─第三波フェミニズムの視点で」は、ジェンダーなどをテーマに作品制作・執筆を行ってきたアーティスト・長島有里枝をゲストキュレーターに迎え、1990年代以降に活動を始めた10作家の作品をフェミニズムの視点から紹介する展覧会だ。

日本の第三波フェミニズムに着目

岩根愛《My Cherry》1994-2007 作家蔵
岩根愛《My Cherry》1994-2007 作家蔵
©︎Ai Iwane

1990年代にユース・カルチャーを介して日本に広がった第三波フェミニズムは、女性たちに新しい自己表現のあり方を提示し、自ら声をあげることを促した。しかし長島は、1990年代半ば、自身を含む若手女性写真家の作品を指して使われた「女の子写真」というカテゴリーのように、男性中心主義的な価値観がフェミニズムの表現を矮小化していたと指摘する。

長島有里枝《Self-Portrait (Brother #32A) From the series Self-Portrait》1993 作家蔵
長島有里枝《Self-Portrait (Brother #32A) From the series Self-Portrait》1993 作家蔵
©︎Yurie Nagashima

1993年に《Self-Portrait》で写真家としてデビューした若い長島自身、1980年代のメディアによる揶揄的なフェミニスト像に違和感を抱き、「フェミニスト」と自称することを避けつつ、男性中心主義的な価値観への問いを作品にしてきたのだった。

木村友紀《存在の隠れ家》1993/2021
木村友紀《存在の隠れ家》1993/2021
©︎Yuki Kimura, Courtesy of Taka Ishi Gallery

本展では、若者のフェミニズム的実践を見えにくくした態度が、日本の第三波フェミニズムのひとつの在り方であったと捉える長島の視点に基づきつつ、「フェミニスト」と表立って自称しないながらも、社会における女性の立場に違和感を抱いていた作家、そして自分はフェミニストか否かを問う契機を持たなかった男性作家の作品などを取り上げ、フェミニズム的な新しい解釈の可能性に光をあてる。

10名の現代作家が参加

藤岡亜弥《私は眠らない》2009 作家蔵
藤岡亜弥《私は眠らない》2009 作家蔵
©Aya Fujioka

本展に出品するのは、1990年代以降に活動を開始した現代作家10名だ。長島自身をはじめ、さとうりさ、木村友紀、岩根愛、潘逸舟ミヤギフトシ、小林耕平、ミヨ・スティーブンス-ガンダーラ、藤岡亜弥、渡辺豪らが参加し、写真や立体、映像、インスタレーションなど、多岐にわたる表現媒体の作品を展示する。

渡辺豪《まぜこぜの山》2016 作家蔵
渡辺豪《まぜこぜの山》2016 作家蔵
©Go Watanabe, Courtesy of ANOMALY

出品作家は、必ずしも自らフェミニストを自認している、あるいはフェミニズムについて顕在的に作品化しているとは限らない。しかしその作品は、ジェンダーのみならず、家族、アイデンティティ、エスニシティ、社会規範、伝統的価値観や慣習など、フェミニズムの考えと密接に関わる要素を背景に生まれている。本展では、そうした多彩な作品背景を、長島のフェミニズム的な視点から読み解いてゆく。

展覧会概要

特別展「ぎこちない会話への対応策─第三波フェミニズムの視点で」
会期:2021年10月16日(土)〜2022年3月13日(日)
会場:金沢21世紀美術館 展示室7〜10、交流ゾーン
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
休場日:月曜日(11月1日(月)・22日(月)、1月3日(月)・10日(月・祝)は開場)、11月24日(水)、12月29日(水)〜1月1日(土・祝)、1月4日(火)・11日(火)
会場時間:10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
※観覧券販売は閉場30分前まで
料金:一般 1,200円(1,000円)、大学生 800円(600円)、小中高生 400円(300円)、65歳以上 1,000円
※( )内は20名以上の団体料金およびウェブチケット料金
※本展観覧券は、同時開催される特別展「フェミニズムズ / FEMINISMS」(10月16日(土)〜2022年3月13日(日))との共通観覧券
※入場当日に限り、「コレクション展1 Inner Cosmology」(〜11月3日(月))、および「コレクション展2 BLUE」(11月20日(土)〜2022年5月8日(日))にも入場可
※日時指定ウェブチケットは、9月27日(月)10:00より、美術館ウェブサイトにて購入可

■ゲストキュレーター
長島有里枝

■出品作家
岩根愛、木村友紀、小林耕平、さとうりさ、ミヨ・スティーブンス-ガンダーラ、長島有里枝、潘逸舟、藤岡亜弥、ミヤギフトシ、渡辺豪

【問い合わせ先】
金沢21世紀美術館
TEL:076-220-2800

Photos(10枚)

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