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特別展「フェミニズムズ / FEMINISMS」金沢21世紀美術館で、“複数形のフェミニズム”の表現を紹介

特別展「フェミニズムズ / FEMINISMS」が、金沢21世紀美術館にて、2021年10月16日(土)から2022年3月13日(日)まで開催される。

複数形としてのフェミニズム

遠藤麻衣×百瀬文《Love Condition》2020
遠藤麻衣×百瀬文《Love Condition》2020

ジェンダーや身体、性に対する認識が多様化・個別化する現代において、フェミニズムの概念も、実社会で違和感を感じる人びとの視点から多角的に語られるようになっている。特別展「フェミニズムズ / FEMINISMS」では、“複数形としてのフェミニズム”をテーマに、しなやかに変容を続けるフェミニズムの思考を、1990年代以降の美術表現からひもとく。

1990年代以降の美術表現を紹介

西山美なコ《♡ときめきエリカのテレポンクラブ♡》1992 撮影:西村浩一
西山美なコ《♡ときめきエリカのテレポンクラブ♡》1992 撮影:西村浩一

1990年代以降のフェミニズムは、欧米の若い女性たちを中心にポピュラー文化と結びつき、メディアを介して広がっていった。日本でも若い女性たちの活躍がメディアで積極的に紹介されていたものの、むしろメディアがそうした動きを利用し、女性たちを消費するという側面もあった。そして、男女平等に関わる法が整備されてもなお、実際には結婚や家族という制度、異性愛という社会的規範、女性らしさ・男性らしさという通念などの違和感があふれていた。

碓井ゆい《shadow of a coin》2013-2018 個人蔵 撮影:木暮伸也
碓井ゆい《shadow of a coin》2013-2018 個人蔵 撮影:木暮伸也

情報化が進む現在、個人が抱く違和感を表明する“小さな声”は、インターネットを介して共有され、社会が変わりつつある。そして、女性のためであったフェミニズムも、世代や時代、 所属する国家や民族、それぞれの環境や価値観によって異なるというように、いわば“複数形”で語られるようになっている。フェミニズムは、社会に違和感を抱くあらゆる人たちの力になろうとしているのだ。

西山美な子など9人の現代アーティストが出品

遠藤麻衣《アイ・アム・ノット・フェミニスト!》2017/2021
ゲーテ・インスティトゥート東京にて森栄喜との結婚契約を作成
撮影:藤川琢史、小柳多央
遠藤麻衣《アイ・アム・ノット・フェミニスト!》2017/2021
ゲーテ・インスティトゥート東京にて森栄喜との結婚契約を作成
撮影:藤川琢史、小柳多央

本展では、アーティストがそれぞれの視点で、ジェンダー、身体、そして社会をどのように捉えているのかを紹介。日本を主な拠点に、1990年代以降に活躍してきた9人の現代アーティストを取り上げ、既存の社会規範や制度、価値観にとらわれず、現代の身体や性に対する柔軟で多様な捉え方を展観する。

ユゥキユキ《「あなたのために、」》2020
ユゥキユキ《「あなたのために、」》2020

出品作家には、少女文化のイメージを誇張することで、日本文化に潜むジェンダーと消費の関係性をあらわにする西山美なコ、自らの身体を通じた遊戯的な表現を展開する遠藤麻衣、東洋の美しい現代男性像を「美人画」として描く木村了子をはじめ、青木千絵、碓井ゆい、遠藤麻衣×百瀬文、風間サチコ、森栄喜、ユゥキユキらの名前が連なる。

青木千絵《BODY 20-1》2020 画像提供:現代美術 艸居 撮影:今村裕司
青木千絵《BODY 20-1》2020 画像提供:現代美術 艸居 撮影:今村裕司

本展の背景にあるのは、身体や性に対する多彩な考え方や捉え方を認めあい、差異の強調ではなく協調によって個が共存できる社会を構築してゆくという視点である。会場では、身体と内面の関係性や性差・性愛の本質を問う作品、個と社会に介在するジェンダーやアイデンティティの様相を再考する作品など、日本におけるフェミニズムの表現の一端にふれることができる。

展覧会概要

特別展「フェミニズムズ / FEMINISMS」
会期:2021年10月16日(土)〜2022年3月13日(日)
会場:金沢21世紀美術館 展示室11・12・14
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
休場日:月曜日(11月1日(月)・22日(月)、1月3日(月)・10日(月・祝)は開場)、11月24日(水)、12月29日(水)〜1月1日(土・祝)、1月4日(火)・11日(火)
会場時間:10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
※観覧券販売は閉場30分前まで
料金:一般 1,200円(1,000円)、大学生 800円(600円)、小中高生 400円(300円)、65歳以上 1,000円
※( )内は20名以上の団体料金およびウェブチケット料金
※本展観覧券は、同時開催される特別展「ぎこちない会話への対応策̶─第三波フェミニズムの視点で」(10月16日(土)〜2022年3月13日(日))との共通観覧券
※入場当日に限り、「コレクション展1 Inner Cosmology」(〜11月3日(月))、および「コレクション展2 BLUE」(11月20日(土)〜2022年5月8日(日))にも入場可
※日時指定ウェブチケットは、9月27日(月)10:00より、美術館ウェブサイトにて購入可

■出品作家
青木千絵、碓井ゆい、遠藤麻衣、遠藤麻衣×百瀬文、風間サチコ、木村了子、西山美な子、森栄喜、ユゥキユキ

【問い合わせ先】
金沢21世紀美術館
TEL:076-220-2800

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