東京都現代美術館では、企画展「開館30周年記念展 日常のコレオ」を、2025年8月23日(土)から11月24日(月・振)まで開催する。
企画展「開館30周年記念展 日常のコレオ」は、アジアを中心に、15を超える国と地域を拠点とする現代アーティスト約30組を紹介する大規模展だ。各地の社会的、歴史的な文脈を起点に、絵画から写真、映像、インスタレーション、そしてパフォーマンスまで、現代美術の幅広い表現を取り上げる。
本展で着目するのが、社会的な課題の思索へと誘う芸術的な実践である。ジェンダー規範に基づく家庭、美術館といった制度的空間、ムンバイや沖縄の都市空間など、世界各地での人々の営みや身振りに目を向け、人々の日常を織りなす場所に作用する文化的、政治的、経済的な力に光を当てることで、ときに社会構造に組みこまれた不可視の権力と、そこに生きる人々の記憶や経験、抵抗の様相を浮かびあがらせてゆく。
会場ではこうした視点から、国内で初めて発表される作家・作品を含む、各国のアーティスト約30組を紹介。精緻な刺繍作品を手がける青山悟、女性や家庭の主婦の視点を映しだす映像表現を発表してきた出光真子、沖縄に生まれ同地で制作を続ける上原沙也加、聴覚障害者のジェスチャーに着目した映像作品を手がけるジョナタス・デ・アンドラーデ、持ち主によって読まれることのなかった本を集める《読まれなかった本のライブラリー》を立ち上げたヒーメン・チョン&ルネー・スタールなどが出品する。
また、本展では、美術館が位置する深川・木場を取り上げたパフォーマンスや、東京近郊の移民コミュニティにまつわる参加型の作品など、新作を多数発表。加えて、会期中に開催するパフォーマンスやワークショップを、作品展示の周縁にとどまらないものとして位置付け、芸術の実践を複層的に紹介する。
企画展「開館30周年記念展 日常のコレオ」
会期:2025年8月23日(土)〜11月24日(月・振)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F・B2F、ホワイエ ほか
住所:東京都江東区三好4-1-1
開館時間:10:00〜18:00
※8〜9月の金曜日は21:00閉館
※入場はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(9月15日(月・祝)、10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)・24日(月・振)は開館)、9月16日(火)、10月14日(火)、11月4日(火)
観覧料:一般 2,100円、大学生・専門学校生・65歳以上 1,100円、中学・高校生 500円、小学生以下 無料
※ツインチケット 一般2枚 2,500円
※学生無料デー Supported by Bloomberg:9月13日(土)・14日(日)は、中学生・高校生・専門学校生・大学生の観覧無料
■出品アーティスト
青山悟、バクダパン・フード・スタディ・グループ、CAMP、ヒーメン・チョン、ジョナタス・デ・アンドラーテ、ブレンダ・ファハルド、FAMEME、シルパ・グプタ、檜皮一彦、出光真子、今宿未悠、ジュリア・サリセティアティ&アリ・ジムゲット・センディ、黑田菜月、アン・ミ・レー、サム・メッツ、シュビギ・ラオ、リ、ライス・ブリューイング・シスターズ・クラブ、ピナリー・サンピタック、佐々木健、新海覚雄、ソー・ソウエン、髙橋莉子、髙橋凜、トランスフィールドスタジオ、上原沙也加、植村真、カレル・ファン・ラーレ、山田響己、大和楓 ほか
■同時期開催展
・企画展「笹本晃 ラボラトリー」
会期:2025年8月23日(土)〜11月24日(月・振)
・コレクション展「開館30周年記念 MOTコレクション 9つのプロフィール 1935→2025」
会期:2025年8月2日(土)〜11月24日(月・振)
【問い合わせ先】
東京都現代美術館
TEL:03-5245-4111