大規模再開発プロジェクト「天神ビッグバン」の一環として、西日本鉄道により「福ビル街区建替プロジェクト」 が実施される。2019年5月に解体された福岡ビルに続き、隣接する天神コアビルと天神第一名店ビルが2020年4月に解体。3つのビルを一体化した大型複合ビルとして「ワン・フクオカ・ビルディング(ONE FUKUOKA BLDG.)」を建設し、2024年12月の竣工、2025年春の開業を予定している。
「福ビル街区建替プロジェクト」は、長く愛されてきた“福ビル”こと福岡ビルに加えて、天神コアビルと、天神ビブレのある天神第一名店ビルの3つのビルを一体化し、大型複合ビル「ワン・フクオカ・ビルディング」として生まれ変わらせる計画だ。
ワン・フクオカ・ビルディングは、地上19階、塔屋1階、地下4階で構成。地下4階・3階を駐車場、地下2階から地上4階までを商業店舗、5階を食堂、6階・7階をスカイロビー、8階から17階をオフィスにして、18階・19階には宿泊施設「ワン・フクオカ・ホテル(ONE FUKUOKA HOTEL)」を内包する。
18・19階に位置する「ワン・フクオカ・ホテル」は、全室バルコニー付きの41室。廊下側の壁をガラス張りで設えた、中庭を望む書斎付きの客室は、出張時やワーケーションの際に最適だ。また、外気浴ができるテラス付きのサウナ、緑豊かな中庭、宿泊者同士が交流できるラウンジなど、長期滞在者もくつろげる付帯施設が用意されている。
最上階となる19階には、博多湾を一望するルーフトップバーと、ライブ感のある食事を楽しめるオールデイダイニングをオープンする。
ホテルデザインは、建築家の中村拓志が手掛けた。運営は西日本鉄道とPlan・Do・Seeのパートナーシップのもと進められる。
明治通りに面した1階にはカフェ・バーをオープン。6・7階のスカイロビーではラウンジ空間やコワーキングスペース、カフェなどを備える予定だ。
商業エリアに出店する各ブランドも要チェックだ。日本最大級の広さを誇るシャネルの新ブティックは、地上1階から3階までの3フロアで構成。レザーグッズやアクセサリーをはじめ、日本屈指の品揃えを揃えるシューズなどがラインナップし、プレタポルテサロンも併設される。
また、イオンモールの出店も決定しており、地下階一部に飲食ゾーンおよび「ヘルス&ウエルネス」をコンセプトとしたスーパーマーケットを含む食物販ゾーンを展開する予定だ。
「天神ビッグバン」は、福岡市が進めている天神エリアの大規模再開発プロジェクト。先進的なビルの建て替えを推進するとともに、快適な公共空間の創出など、魅力的なまちづくりを目指している。主なエリアは、天神一丁目北ブロック、天神一丁目南ブロック、旧大名小学校跡地など。「福ビル街区建替プロジェクト」のほか、新高層ビル「福岡⼤名ガーデンシティ」では「ザ・リッツ・カールトン」の開業が決定している。