企画展「HAIKUとHAIGA —芭蕉と蕪村、2人のカリスマ—」が、京都の嵯峨嵐山文華館にて、2024年10月12日(土)から2025年1月19日(日)まで開催される。
17音のなかに季節を表す言葉を詠みこむ日本独自の詩形、俳句。そして、俳句と絵が一体となった、俳画。企画展「HAIKUとHAIGA —芭蕉と蕪村、2人のカリスマ—」は、俳句と俳画に着目し、俳句を芸術の域に高めた松尾芭蕉や、優れた俳画を残した与謝蕪村の作品を中心に紹介する。
松尾芭蕉は、生涯にわたって俳句の作風を変化させたことで知られる。40歳頃までの芭蕉は、言葉遊びを中心とした表現や、当時流行していた字余りや漢詩の調子を使って句を作っていた。しかし、41歳の秋、「野ざらし(骸骨)」になることを覚悟した句を詠んで出発した『野ざらし紀行』では、特別な名前を持たない山に春を感じたという体験を詠むなど、旅の中で見たことをそのまま句にするようになった。
芭蕉が自らこの旅の様子を絵に表し、文字を加えた作品が、《野ざらし紀行図巻》である。同作は、2022年に再発見され、福田美術館のコレクションに加わることとなった。本展では、同作を嵯峨嵐山文華館として初めて展示。芭蕉直筆の『野ざらし紀行』は2点しか確認されておらず、なかでも福田美術館が所蔵するものは、文章に鮮やかな挿絵を全体にわたって施した、貴重な作品であるといえる。
加えて会場では、《「ふる池や」発句短冊・極書》といった芭蕉の代表作を展示するほか、芭蕉に絵を教えたとされる森川許六筆《百花譜》も初公開する。
一方、与謝蕪村は、絵画と俳諧という2つの分野で活躍し、のちに「俳画」と呼ばれることになる作品を数多く手がけた。本展では、《「いかだしの」自画賛》など、蕪村の俳画を目にすることができる。
企画展「HAIKUとHAIGA —芭蕉と蕪村、2人のカリスマ—」
会期:2024年10月12日(土)~2025年1月19日(日)
会場:嵯峨嵐山文華館
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:12月3日(火)、12月30日(月)〜1月1日(水・祝)
観覧料:一般 1,000円(900円)、高校生 600円(500円)、小・中学生 400円(350円)、幼児 無料
※障がい者および介添人1名まで 各600円(500円)
※( )内はいずれも20名以上の団体料金
※福田美術館との共通券:一般 2,300円、高校生 1,300円、小・中学生 750円、障がい者および介添人1名まで 各1,300円
【問い合わせ先】
嵯峨嵐山文華館事務局
TEL:075-882-1111