ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館にて、2011年3月12日から7月10日までの期間、世界で最も影響力のある先鋭ファッションデザイナーの一人である山本耀司氏の展覧会が開催される。イギリスにて展覧会が開催されるのは今回が初めてのこと。
これまで開催してきた、フィレンツェ-CORRESPONDENCES(2005)、パリ-JUST DES VETEMENTS(2005)そしてアントワープ-DREAM SHOP(2006)での展覧会に続くロンドン展では、初めてメンズウェア・コレクションが展示に加わり、メゾン・ヨウジヤマモトの世界観を見ることができる。
左) パリ-JUST DES VETEMENTS(2005) Photo by GAEL AMZALAG
右) アントワープ-DREAM SHOP(2006) Photo by RONALD STOOPS
本展は80点以上の作品を一堂に展観し、パリでデビューして以来30年を迎え、その先駆的デザインで常にファッション業界を先導してきたデザイナーの足跡を辿るもの。ボディコンシャスな時代のファッションの慣習を覆すアシメトリックなカッティング、身体と服の間に空気をはらむようなシルエット、ファッションの美意識を書きかえたヨウジヤマモト独自のスタイルを紹介。レイトンの廊下、ノーフォーク・ハウス・ミュージック・ルーム、ジョン・マジェスキ庭園を見渡すヒンツェ彫刻ギャラリーのアルコーブ、ルネッサンス都市ギャラリー内のルネッサンス彫刻の隣の大理石階段、タペストリー・ギャラリーなどヴィクトリア・アンド・アルバート美術館内の随所に展示される。
左) Yohji Yamamoto 1983-1984A/Wコレクション Right Reserved
右) Yohji Yamamoto 2011S/Sコレクション Photo by Fashion Press
(2011S/S詳細:「ヨウジヤマモト、2011年春夏ウィメンズコレクション」)
フォーカスすべき内容は、幅広い領域での創作活動も紹介されているところ。ニック・ナイト氏(ファッション・フォトグラファー)、ピーター・サヴィル氏(グラフィック・デザイナー)、ピナ・バウシュ氏(振付家)、北野武氏、ヴィム・ベンダース氏(映画監督)などとの共同制作を通して手掛けたファッションショー、映画作品(衣装)、またインタビューの一部抜粋や、カタログ作品、写真資料などで彼の軌跡を追い、山本の仕事の全容に迫っている。
なお、本展の空間デザインは、山本と長年コラボレーションを組んできた空間演出家であり照明デザイナー、二瓶マサオ氏が担当。カタログと展覧会のグラフィック・アートディレクターにピーター・サヴィルを、ポスターイメージにはニック・ナイトを迎えている。
【展覧会詳細】
■会期:2011年3月12日-7月10日
■入場料:£7 英ポンド
※割引が適用される場合がある他、V&A 会員は無料となります。