神奈川・箱根にあるおすすめの美術館を特集。箱根は、美術館の数が多いことでも知られており、観光とともに美術館めぐりにもぴったりの場所だ。この記事では、モネなどの西洋絵画、伊藤若冲をはじめとする日本美術、そして彫刻やガラス工芸など、多彩なアートを楽しめる美術館を紹介。また、展覧会の開催スケジュールや展示作品情報もあわせてチェックできる。
岡田美術館は、日本・中国・韓国を中心に、古代から現代までの東洋美術を紹介する美術館。とりわけ、尾形光琳や葛飾北斎、伊藤若冲、横山大観といった近世・近代の日本画と、東アジアの陶磁器のコレクションが充実している。また、敷地内には、豊かな自然林と滝や池などの水景が一体となった庭園が広がる。
ポーラ美術館では、モネやルノワールをはじめとする西洋絵画から近代の日本画・洋画、ガラス工芸、化粧道具まで、幅広いコレクションを紹介。企画展やコレクション展に加えて、「アトリウム ギャラリー」では現代美術作家の活動も紹介している。
箱根ラリック美術館は、アール・ヌーヴォーとアール・デコの時代に、宝飾とガラス工芸の作家として活躍したルネ・ラリックを専門とする美術館。多彩なテーマのもとでラリックの作品を紹介する展覧会を開催するほか、常設展示室では繊細なジュエリーや多岐にわたるガラス作品、歴史に残された室内装飾、オリエント急行の内装など、1,500点のコレクションのなかから選び抜かれた約230点を展示している。
箱根ガラスの森美術館は、ガラス工芸を専門とする美術館。15世紀から18世紀にかけてのヴェネツィアン・グラスを展示する「ヴェネチアン・グラス美術館」、19世紀以降の現代ガラス作品を紹介する「現代ガラス美術館」、そして現代ガラス作品やクリスタル・ガラスのオブジェ、季節の花々に彩られる庭園などからなる。また、工房では実際にガラス製作を体験することも可能だ。
箱根美術館は、世界救世教教祖の岡田茂吉が集めた陶磁器を主に展示している美術館。1952年開館と、箱根にある美術館でもっとも古い。本館では、縄文土器から江戸時代の陶磁器まで、日本のやきものを中心に展示している。また、和風庭園「神仙郷」は、2013年に国の登録記念物に登録されており、約130種類のコケと200本のモミジが植えられた「苔庭」や中国風の「竹庭」などを楽しめる。
彫刻の森美術館は、彫刻専門を専門とする美術館。1969年に開館した、国内ではじめての野外美術館(オープンエアーミュージアム)である。庭園では、オーギュスト・ロダンやヘンリー・ムーアの、岡本太郎など、近・現代を代表する彫刻家の作品約120点を常設展示。また、ピカソの作品300点あまりを順次公開している「ピカソ館」、ブランクーシやジャコメッティの作品を公開する室内展示場もある。