企画展「藍のものがたり 紅花のものがたり ~きらめく二つの色彩の伝統と現在~」が、山形の米沢市上杉博物館にて、2025年7月5日(土)から8月31日(日)まで開催される。
布や糸を染めるため、古来さまざまな染料が用いられてきた。こうしたなか、化学染料が誕生するまで使われてきたのが、動植物から得られる天然染料だ。こうした染料のうち、日本の色彩文化で欠くことができないのが、藍と紅花である。企画展「藍のものがたり 紅花のものがたり ~きらめく二つの色彩の伝統と現在~」では、藍色と紅色というふたつの色彩に着目しつつ、技法の歴史、そこから生まれた意匠や衣服を紹介する。
古くから日本で親しまれてきた藍は、さまざまな染色技法と結びつき、染料として活用されてきた。本展では、《紺木綿地魚河岸模様絞り浴衣》をはじめ、江戸時代から昭和時代にかけての浴衣を展示するとともに、当時の風俗を描いた浮世絵なども紹介する。
紅花によって染められる紅は、古くから貴族の憧れの色であり、草木染めのなかでも花を使用する点で珍しい染めであるといえる。山形では、室町時代末期に現在の最上川流域で紅花の栽培が始まり、江戸時代に入ると、染料となる良質な「紅餅」に加工され、船で京へと運ばれた。会場では、《紅縮緬絞り刺繍花模様小袖》といった衣服を目にすることができる。
企画展「藍のものがたり 紅花のものがたり ~きらめく二つの色彩の伝統と現在~」
会期:2025年7月5日(土)~8月31日(日) 会期中に展示替えあり
[前期 7月5日(土)~8月3日(日) / 後期 8月6日(水)~31日(日)]
会場:米沢市上杉博物館
住所:山形県米沢市丸の内1-2-1
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:7月23日(水)、8月27日(水)
※8月4日(月)・5日(火)は展示替え
観覧料:一般 590円(470円)、高校・大学生 390円(310円)、小・中学生 240円(190円)
※( )は20名以上の団体料金
【問い合わせ先】
米沢市上杉博物館
TEL:0238-26-8001