特別展「皇室の美と山梨～皇居三の丸尚蔵館の名品～」が、山梨県立美術館にて、2025年4月26日(土)から6月1日(日)まで開催される。

皇室に受け継がれてきた名品が一堂に

皇室に受け継がれてきた絵画、書跡、工芸品などの美術品を収蔵する、東京の皇居三の丸尚蔵館。特別展「皇室の美と山梨～皇居三の丸尚蔵館の名品～」は、皇居三の丸尚蔵館の収蔵品のなかから、山梨に関連するさまざまなテーマのもとで名品を紹介する展覧会だ。

富士山を描いた絵画

本展では、富士山を主題とした絵画や工芸を紹介。なかでも、「最後の文人」と称される富岡鉄斎(とみおか てっさい)は、生涯で一度富士登山を行い、山梨県立美術館が所蔵している《登嶽巻》や《富士山巓麓略図》といった作品を手がけた。本展では、これらの作品に加えて、皇室に献上された《武陵桃源・瀛洲神境》などの鉄斎作品を公開。加えて、横山大観の《扶桑第一峰》など、近現代の画家による富士山図も目にすることができる。

野口小蘋など「帝室技芸員」の優品

また、近代を代表する南画家・野口小蘋(のぐち しょうひん)らによる作品も。山梨ゆかりの画家である小蘋は、皇室によって優れた美術工芸家を保護するために定められた「帝室技芸員」に女性として初めて任命されるなど、皇室と関わりの深い画家でもあった。会場では、小蘋の《大正度 悠紀地方風俗歌屏風》など、帝室技芸員に任命された美術家による優品を紹介する。

近世絵画やボンボニエールも

本展ではほかにも、皇室の名品を一堂に集めて公開。伝 狩野永徳の《源氏物語図屏風》をはじめ、岩佐又兵衛《小栗判官絵巻》や尾形光琳《西行物語》などの近世絵画を展示するほか、慶事の際の引出物として使用される、精巧な技術を凝らした菓子器「ボンボニエール」も紹介する。

展覧会概要

特別展「皇室の美と山梨～皇居三の丸尚蔵館の名品～」
会期：2025年4月26日(土)〜6月1日(日)
会場：山梨県立美術館 特別展示室
住所：山梨県甲府市貢川1-4-27
開館時間：9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日：5月7日(水)・12日(月)・19日(月)・26日(月)
観覧料：一般 1,000円(840円)、大学生 500円(420円)、高校生以下 無料
※( )内は、前売、20名以上の団体および県内宿泊者割引料金
※県内65歳以上、障害者手帳の持参者および介護者は無料

【問い合わせ先】
山梨県立美術館
TEL：055-228-3322