東京都写真美術館では、展覧会「総合開館30周年記念 TOPコレクション トランスフィジカル」を、2025年7月3日(木)から9月21日(日)まで開催する。
1995年、日本唯一の写真と映像の総合的な専門美術館として総合開館した、東京都写真美術館。「総合開館30周年記念 TOPコレクション トランスフィジカル」展は、同館のコレクションをオムニバス形式で紹介する展覧会の第2弾だ。被写体や作家自身の「身体性」、写真の「物質性」に目を向けつつ、5つのテーマのもとで写真や映像を紹介する。
たとえば「ダンス(dance)」では、「踊る」という行為が持つ多様な意味に着目。個人が自らの感覚を解放し、高揚した気分に身を委ねる「踊る」という行為には、ときに社会を動かす力にもなる。本展では、時代や目的に応じて形を変える「踊り」をテーマに、山城知佳子の《OKINAWA 墓庭クラブ》や細倉真弓の《Dance (10 times extended EDM)》などを展示する。
また、「虚構と現実」では、コンセプチュアル・アートに影響を受けた写真や映像を紹介。1960〜70年代に登場したコンセプチュアル・アートは、芸術の要素として、実際の制作物よりもアイディアやコンセプトを重視するものであった。会場では、コンセプチュアル・アートの影響のもと、現実と虚構の境界を追求しながら、演劇的に構築された写真「ステージド・フォトグラフィ」や、さまざまな実験的な手法を用いたヴィデオ・アートを取り上げる。
なかでも、オランダの写真家アーウィン・オラフの作品は、東京都写真美術館で初の展示。「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2021」で注目を集めたオラフは、ファッションフォトグラファーであるとともに、女性や有色人種などに焦点を合わせた作品を手がけてきた。本展では、新型コロナウイルスが蔓延するなか、自主隔離の様子を捉えた写真・映像作品「エイプリルフール」などを出品する。
さらに、「ヴィンテージと出会うとき」では、物理的な実体を持つものとしての「写真作品」に着目。写真は複製可能なイメージとして捉えられやすいものの、写真の発明以来、作家は物としてのプリントを制作の完成形だと考えてきた。会場では、ラースロー・モホイ=ナジの貴重なフォトグラムや、幕末に撮影された《野々村忠実像》などをとおして、年代もの、一点ものの写真が持つ魅力を探ってゆく。
展覧会「総合開館30周年記念 TOPコレクション トランスフィジカル」
会期:2025年7月3日(木)〜9月21日(日)
会場:東京都写真美術館 3階展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
開館時間:10:00〜18:00
※8月8日(金)までの木・金曜日は20:00閉館、8月14日(木)からの木・金曜日は21:00閉館
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日に休館)
観覧料:一般 700円(560円)、学生 560円(440円)、高校生・65歳以上 350円(280円)
※( )は有料入場者20名以上の団体、同館の映画鑑賞券の所持者などの割引料金
※中学生以下、障害者手帳の所持者および介護者(2名まで)は無料
※サマーナイトミュージアム割引:8月14日(木)〜9月19日(金)の木・金曜日の17:00以降は、学生・高校生無料、一般・65歳以上は団体料金(学生証や年齢を確認できるものを要提示)
※オンラインで日時指定チケットを購入可
■出品作家
アンセル・アダムス、ウジェーヌ・アジェ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ルイ・デュコ・デュ・オーロン、ウィリアム・エグルストン、ロバート・メイプルソープ、アーウィン・オラフ、ゲルハルト・リヒター、シンディ・シャーマン、チェン・ウェイ、石原友明、出光真子、今井壽惠、岩根愛、瑛九、エキソニモ、オノデラユキ、川内倫子、小本章、小山穂太郎、鈴木のぞみ、田口和奈、多和田有希、東松照明、内藤正敏、野村佐紀子、浜田涼、細倉真弓、森村泰昌、安村崇、山沢栄子、山城知佳子、山本糾 ほか
【問い合わせ先】
東京都写真美術館
TEL:03-3280-0099