企画展「はじめての古美術鑑賞—写経と墨蹟—」東京・根津美術館で、国宝・重宝文化財の写経や墨蹟が一堂に

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企画展「はじめての古美術鑑賞—写経と墨蹟—」が、東京・南青山の根津美術館にて、2025年5月31日(土)から7月6日(日)まで開催される。

写経と墨蹟の入門展

国宝《観普賢経 (無量義経・観普賢経のうち)》(部分)
日本・平安時代 11世紀根津美術館蔵

仏教の経典を書写した「写経」と、禅僧の書である「墨蹟」。ともに仏教に基づきつつも、整然とした写経と書き手の個性が色濃く表れる墨蹟は、それぞれに異なる魅力を持っている。企画展「はじめての古美術鑑賞—写経と墨蹟—」は、根津美術館が所蔵する名品をとおして、写経と墨蹟の見どころを紹介する展覧会だ。

重要文化財《華厳経巻第四十六 (二月堂焼経)》(部分)
日本・奈良時代 8世紀根津美術館蔵

写経は、飛鳥時代に仏教が日本にもたらされて以来、今日にいたるまで連綿と続いてきた。奈良時代には、経文の書写を専門とする写経生が端正な書風の巻物を手がけている。また、平安時代には、貴族が功徳を求めて壮麗な写経を遺すというように、時代ごとに書風や料紙の装飾に違いを見てとることができる。

重要文化財《一山一寧墨蹟進道語》
日本・鎌倉時代正和5年(1316年) 根津美術館蔵

一方で墨蹟は、師から修行僧へ、悟りを得たことの証明や、禅の修行の証などとして与えられた。大胆な筆致には、書き手である高僧の精神が表れ、人柄を窺えるような個性的な書体を見てとることができる。のちに茶の湯の世界において、墨蹟は床を飾るもっとも重要な掛物として重んじられるようになった。

重要文化財《無学祖元墨蹟附衣偈断簡》
日本・鎌倉時代弘安3年(1280年) 根津美術館蔵

本展では、国宝と重要文化財を中心に、根津美術館が所蔵する写経と墨蹟を公開。色の異なる染紙を交互に継いで、細かい金箔を知らした国宝の写経《観普賢経》や、流れるような筆致で書かれた重要文化財の墨蹟《一山一寧墨蹟進道語》など、名品の数々を目にすることができる。

展覧会概要

企画展「はじめての古美術鑑賞—写経と墨蹟—」
会期：2025年5月31日(土)～7月6日(日)
会場：根津美術館展示室1
住所：東京都港区南青山6‐5‐1
開館時間：10:00〜17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日：月曜日
入館料：一般 1,300円(1,100円)、学生 1,000円(800円)、中学生以下無料
※オンライン日時指定予約制(5月27日(火)13:00より美術館ホームページにて受付。招待はがきなどで入館料無料の場合も要予約)
※( )内は障害者手帳の提示者および同伴者1名の料金
※当日券(一般 1,400円、学生 1,100円)も販売(予約優先。当日券での入館者は待つ場合あり。混雑状況によっては当日券を販売しない場合あり)
※予約は1グループ10名まで

【問い合わせ先】
根津美術館(代表)
TEL：03-3400-2536