展覧会「織田コレクション 北欧モダンデザインの名匠 ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム」が、東京のパナソニック汐留美術館にて、2024年6月29日(土)から9月16日(月・祝)まで開催される。

ポール・ケアホルム、日本の美術館で初の展覧会

ポール・ケアホルムは、20世紀のデンマークを代表する家具デザイナーだ。1950〜70年代にかけて、いわゆる「ミッドセンチュリー」の時期に活動したケアホルムは、当時としては珍しく石や金属といった硬質な素材を採用し、その特性を活かしてミニマルな椅子などのデザインを手がけている。

「織田コレクション 北欧モダンデザインの名匠 ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム」は、日本の美術館では初となるケアホルムの展覧会。長年にわたって椅子の研究と収集を続けてきた織田憲嗣(おだ のりつぐ)のコレクションを中心に、椅子の代表作など約50点に加えて、家具の図面や写真などの関連資料を紹介する。

ポール・ケアホルムのデザイン

もともとデンマークには、木を使った家具作りの伝統があり、1929年に生まれたケアホルムも、木工家具製作の資格を取得することから出発した。しかし、コペンハーゲン美術工芸学校でインダストリアルデザインを学ぶと、当時の工業材料にも関心を抱くことに。こうしたなか、のちの代表作《エレメントチェア(PK 25)》に結実する、スチールを素材に用いた椅子のプロトタイプも生みだしている。

こうしてケアホルムは、デンマーク家具の伝統を受け継ぎつつも、構成要素を切り詰めることで構造の豊かさを体現する、ミニマルで洗練されたデザインを極めてゆくことになる。その厳格なデザインはしかし、冷たい印象を与えるものではなく、置かれる空間に心地よい緊張をもたらすものだ。

椅子や家具の代表作を厳選して紹介

本展では、ケアホルムがデザインを手がけた、椅子などの代表作を厳選して紹介。家具デザイナーとしての最初の作品となった《エレメントチェア(PK 25)》、合板という素材の制約をデザインに転換した《PK 0》、ケアホルムの家具のうちもっとも普及することになった《PK 22》、そして折り畳み椅子の伝統を受け継ぎつつ、スチールいう素材でミニマルに表現した《PK 91》などを目にすることができる。

会場構成を建築家・田根剛が担当

なお、本展の会場構成は、パリを拠点に世界的に活躍する建築家・田根剛との協働によるものだ。

展覧会概要

展覧会「織田コレクション 北欧モダンデザインの名匠 ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム」
会期：2024年6月29日(土)～9月16日(月・祝)
会場：パナソニック汐留美術館
住所：東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル 4F
開館時間：10:00〜18:00
※夜間開館：7月5日(金)、8月2日(金)、9月6日(金)・13日(金)・14日(土)は20:00閉館
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日：水曜日(9月11日(水)は開館)、8月13日(火)～16日(金)
入館料：一般 1,200円、65歳以上 1,100円、高校・大学生 700円、中学生以下 無料
※障がい者手帳の提示者および付添者1名までは入館無料

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【問い合わせ先】
TEL：050-5541-8600(ハローダイヤル)