展覧会「金屏風の祭典 ─黄金の世界へようこそ─」が、神奈川・箱根の岡田美術館にて、2023年12月17日(日)から2024年6月2日(日)まで開催される。

きらびやかな金屏風の世界

「金屏風の祭典 ─黄金の世界へようこそ─」展は、日本画の金屏風作品における、金の多様な表現を紹介する展覧会。「金雲」「金銀」「金地」という3つのテーマのもと、岡田美術館が収蔵する金屏風約30件を展示する。

金屏風における「金雲」の表現

本展のテーマのひとつが、金屏風における「金雲」だ。初期の金屏風では、金や銀に雲母を組み合わせて画面を構成していたものの、室町時代末期頃から、金雲を効果的に配した屏風が作られるようになり、桃山時代に大きく発展することになった。

現実には存在しない「金雲」を、日本の画家たちは、画面の荘厳、空間の奥行きの表現、場面転換、あるいは不要なものの遮蔽などに用いてきた。本展では、「金雲」に見る金の表現の多様性に着目。木々と山々の間に金雲を配して画面に奥行きを作るという、狩野派が得意とした手法を見て取れる《春夏花鳥図屏風》や、金雲と地面が一体化するかのように表された《競馬図屏風》などを展示する。

金銀や金地の作品

「金銀」をテーマとした展示では、《柳橋水車図屏風》など、銀箔や銀砂子を組み合わせた落ち着きのある金屏風を紹介する一方、「金地」のコーナーでは金箔に覆われた総金地の屏風に着目。金地に白菊だけを描いた尾形光琳《菊図屏風》などを展示するほか、伝統と革新を強く意識した近代日本画にも目を向け、川合玉堂《冨嶽》などの作品を紹介する。

展覧会概要

展覧会「金屏風の祭典 ─黄金の世界へようこそ─」
会期：2023年12月17日(日)〜2024年6月2日(日)
会場：岡田美術館
住所：神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
開館時間：9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日：12月31日(日)、1月1日(月・祝)
入館料：一般・大学生 2,800円(2,550円) 小学・中学・高校生 1,800円(1,550円)
※( )内は前売料金(主要コンビニエンスストアおよびチケットぴあにて販売)

※画像写真の無断転載を禁ずる。

【問い合わせ先】
岡田美術館
TEL：0460-87-3931(代表)