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写真界の巨匠 植田正治展がタカ・イシイギャラリーで開催

写真界の巨匠植田正治生誕99年記念クロージング・レセプションがタカ・イシイギャラリーで開催

世界で最も注目された日本人写真家、植田正治の個展が2012年2月24日(金)~3月27日(火)にタカ・イシイギャラリーのフォトグラフィー/フィルムにて開催される。

鳥取県境港市にて生まれた植田正治は、故郷の空、地平線や砂丘を背景として、被写体をまるでオブジェのように配置した演出写真が最も有名。写真誕生の地フランスにおいても彼の作風はUeda-cho(植田調)と紹介され、フランス写真界に多大な影響を与えており、彼の写真界への貢献を讃え1996年にフランスから芸術文化勲章を授与されている。

Shoji Ueda “Mode in Dunes”, 1983/2011
LightJet print ©Shoji Ueda Office

今回の個展は1983年から植田が手がけた「砂丘モード」シリーズより、モダン・カラープリント約10点と、90年代に植田自身の手によりプリントされたモノクローム作品が数点展示される。彼の砂丘に対する思い入れは非常に深く、彼がファインダー越しにとらえた砂丘は独特な味がある。彼の写真集「砂丘 植田正治写真集」では自分の砂丘に対する情熱をこのように述べている。

若い頃、テーマに行き詰ったら、砂丘へ行けばいい、と言ったものだった。裸の女のように横たわる広大な砂丘は、砂と空と海の典型的単純化の世界で、風景写真の題材としては、どちらを向いても「画」になった。その頃から砂丘に植林がはじまっていて、その筋の人に「砂丘の姿がなくなるのは残念ですな」といったら、逆に叱られたことがあった。「近くの農家のことを考えてみなさい、飛砂で困っているのだから」ということであった。今は、その樹を抜いて砂丘を広げるという。時代の変遷は、おかしい。

植田 正治
「砂丘 植田正治写真集」PARCO出版局(1986年)より

70代に至りながらも衰えなかった植田の好奇心・実験精神を体現した作品に会いにいってみては。

【展覧会情報】
植田 正治 Shoji Ueda
会期:2012年2月24日(金)~3月27日(火)
開催場所:タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム(東京・六本木)
住所 : 〒106-0032 東京都港区六本木6-6-9 2F
営業時間 : 11:00~19:00
定休日:日・月・祝日
タカ・イシイギャラリー公式URL:http://www.takaishiigallery.com/ 

【アーティストプロフィール】
鳥取県西伯郡境町(現境港市)に生まれる。中学3年生から写真に夢中になり、中学卒業後米子写友会に入会する。1992年上京し、オリエンタル写真学校にて、写真についての知識と技術を身に着ける。1949年に発表した「綴方・私の家族」シリーズを始め、砂浜や砂丘を舞台とした作品が写真界から高い評価を受ける。1958年にニューヨーク近代美術館でのエドワード・スタイケンによる企画展に出品、1975年第25回日本写真家協会賞年度賞受賞。また同年、九州産業大学教授に就任(~1994年)、1983年に広告業界のアートディレクターを次男に持つ植田はファッション写真をも次々と手掛け始める。砂丘を背景にタケオキクチ(TAKEO KIKUCHI)のカタログ撮影した事をきっかけに、アニエスベー(agnes b.)等の広告写真を手掛け、彼の撮影意欲を取り戻す契機となった。1987年に文化庁創設10周年記念功労者表彰を受け、同年と1987年に行われたフランスのアルル・フォト・フェスティバルに招待される。1993年に東京で大規模な個展が開催されるなど国内外で多数の展覧会が開催、今までの写真界への貢献を讃え、フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエ受章を1996年に受賞。2000年7月4日、写真界に多大な影響を与えてきた植田正治は数々の人々に惜しまれながらこの世を去った。

Photos(1枚)

写真界の巨匠 植田正治展がタカ・イシイギャラリーで開催|写真1

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