特別展「生誕100年 山下清展-百年目の大回想」が、山梨県立美術館にて、2025年9月20日(土)から11月24日(月・振)まで開催される。兵庫の神戸ファッション美術館などでも開催された巡回展だ。
「放浪の天才画家」と称された、山下清(やました きよし)。驚異的な記憶力と集中力を持っていた山下は、自由な放浪を続け、旅先で目にした風景を細部まで正確に思い出すことができた。山下はその記憶に基づいて、手で細かくちぎった無数の色紙を貼りあわせた、独自の風景画を残したのであった。
1922年に生まれた山下は、12歳の時に千葉の養護施設に入園した。ここで「ちぎり絵」に取り組んでいた山下は、次第に技術と表現力を上げ、のちの「貼絵」へと発展させた。その後、画家としてスタートを切ると、貼絵ばかりでなく、ペン画、水彩画、陶磁器の絵付けなど、幅広い制作を手がけた。1961年には、「僕は日本中ほとんど歩いてしまったので どうしても外国が見物したい」と、初めてヨーロッパを訪れ、そこでのスケッチをもとに貼絵や水彩画、ペン画などを発表している。
特別展「生誕100年 山下清展-百年目の大回想」は、初期から晩年までの代表的な作品を一堂に集める、山下の大回顧展。《長岡の花火》や《パリのサクレクール寺院》など、超絶技巧による貼絵の数々ばかりでなく、ペン画、水彩画、陶磁器の絵付けなど、約190点の作品を紹介するほか、放浪中に使用したリュックサックや浴衣といった関連資料を交えつつ、山下の人物像にも光を当ててゆく。
特別展「生誕100年 山下清展-百年目の大回想」
会期:2025年9月20日(土)〜11月24日(月・振)
会場:山梨県立美術館 特別展示室
住所:山梨県甲府市貢川1-4-27
開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:9月24日(水)・29日(月)、10月6日(月)・14日(火)・20日(月)・27日(月)、11月4日(火)・10日(月)・17日(月)
観覧料:一般 1,000円(840円)、大学生 500円(420円)、高校生以下 無料
※( )内は、前売、20名以上の団体および県内宿泊者割引料金
※前売券は、山梨県立美術館にて8月20日(水)から9月19日(金)まで販売
※県内65歳以上、障害者手帳の持参者および介護者は無料
※11月20日(木)「県民の日」は観覧無料
【問い合わせ先】
山梨県立美術館
TEL:055-228-3322