アナ スイ(ANNA SUI)の2025-26年秋冬コレクションのフロアショーが、2025年10月31日(金)、ザ ストリングス 表参道にて発表された。

気まぐれな遺産相続者をテーマに

デザイナーのアナ・スイが今季のインスピレーション源としたのは、ジュエリーやアートに溺れながらも、型にはまらず“遊び心”を持っている裕福な女性。莫大な財産を、宝石や芸術、そして男のために使い果たしてしまう…"別世界の住人"である彼女たちの奔放な姿をイメージし、社交界を思わせる華麗でロマンティックなコレクションを作り上げた。

邸宅を思わせる温かなムードの中、ファーストルックに登場したのは、ピンクやオレンジ、パープルといったレトロな色調で彩られたチェックのジャケットスタイル。ツイードのパンツをブーツインした都会的なハンティングルックに、ファーケープやゴールドが煌めくベルトといった小物をプラスし、女性らしいアクセントを添えている。

ファーやツイード、レースといった豊かな素材使い

豪華絢爛なムードを加速させるのは、重厚なファーやツイード、太畝のコーデュロイ、ベロアといった豊かな素材使いだ。ツイード調のチェックジャケットには襟や袖にふわふわのファーをあしらい、胸に薔薇の刺繍を配したセーラーカラーのオールインワンは流れるようなサテンを採用。肌を透かす繊細なレースブラウスには、ほのかな光沢を纏った花柄のベロアパンツを合わせた。

古典的なフローラルやレオパードを織り交ぜて

アナ スイのシグネチャーであるプリント使いも印象的。フェミニンなバルーンスリーブのロングドレスには、ヴィンテージのタペストリーを思わせる花柄をあしらい、ベルベットのブラックリボンや黒のレースグローブでゴシック的なエレガンスを演出。このほかにも、古典的なフローラルやレオパード、モンゴル柄などを大胆にミックス＆レイヤードし、おとぎ話のように装飾的な世界観を醸し出した。

大ぶりのアクセサリーで装飾的に

カラーは、アナ スイを象徴するブラックとパープルのコンビネーションが中心。そこへ、“蝶々型”のサングラスや大ぶりなカラービーズのネックレス、ファーグローブといったドラマティックなジュエリーや小物を差し込んでいる。ツイード風チェックのがま口ハンドバッグ、アンティークゴールドのメリージェーンパンプスもまた、ラグジュアリーなコレクションに遊び心を加えていた。