展覧会「おさんぽ展 空也上人から谷口ジローまで」が、滋賀県立美術館にて、2025年9月20日(土)から11月16日(日)まで開催される。
「おさんぽ展 空也上人から谷口ジローまで」は、「散歩」や「歩くこと」にちなんだ美術作品に光を当てる展覧会だ。近代の日本画や洋画から、漫画家・谷口ジローの名作『歩くひと』、重要文化財《空也上人立像》など、滋賀に守り伝えられてきた貴重な文化財まで、74点の作品を紹介する。
本展では、「散歩」をテーマに美術作品を公開。たとえば、江戸時代を代表する文人画家のひとり、浦上玉堂(うらかみ ぎょくどう)の《幽渓散歩図》には、山河のなかを歩む様子が描かれている。そのほか、2匹の犬を連れて歩く少女の姿を描いた、菊池契月(きくち けいげつ)の《散策》、女性が犬の散歩の途中に画家を訪ねたひとときを表現しようとした、金島桂華(かなしま けいか)の《画室の客》なども展示する。
また、『孤独のグルメ』で知られる漫画家・谷口ジローの名作『歩くひと』も。同作では、谷口の自宅とアトリエがあった東京・清瀬を舞台に、何気ない日常にある出会いを描きだしている。会場では、第3話「町に出かける」より、住宅や畑が混在する風景のなかを歩く様子を描いたカラー原画1点や、第4話「木のぼり」の全8ページ分の原画8点などを公開する。
さらに、「散歩」という日常的な行為とは異なった、歩くことをめぐる作品も。平安時代や鎌倉時代には、空也や一遍といった僧侶が、人々の救済を祈って諸国を巡っている。また、西行は、武士の身分を捨てて僧侶となり、諸国を巡り歩いては多くの和歌を残した。本展では、《空也上人立像》や《一向上人像》といった作品を目にすることができる。
展覧会「おさんぽ展 空也上人から谷口ジローまで」
会期:2025年9月20日(土)〜11月16日(日) 会期中に一部展示替えあり
会場:滋賀県立美術館 展示室3
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
開館時間:9:30〜17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日(祝休日の場合には開館し、翌日火曜日に休館)
観覧料:一般 1,200円(1,000円)、高校・大学生 800円(600円)、小・中学生 600円(450円)、未就学児 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の所持者は無料
※同時開催の常設展も観覧可
【問い合わせ先】
滋賀県立美術館
TEL:077-543-2111