2023年に開催される西洋絵画のおすすめ展覧会を特集。東京をはじめ、関西・関東など全国の美術館や博物館での展覧会スケジュールを、会期順に紹介する。西洋美術の歴史のなかでも有名なクロード・モネなど、展示されるアート作品を紹介するほか、各詳細からは観覧料などもチェックすることが可能だ。
東京都美術館では、ウィーンに生きて28歳という短い生涯を駆け抜けた画家、エゴン・シーレの展覧会「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」を開催。シーレ作品の世界有数のコレクションで知られるウィーンのレオポルド美術館の所蔵作品を中心に、シーレの油彩画やドローイングを展示するとともに、グスタフ・クリムトやオスカー・ココシュカなど、シーレと同時代に活動した作家たちの作品もあわせて紹介する。
「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」
会期:2023年1月26日(木)〜4月9日(日)
会場:東京都美術館 (東京都台東区上野公園8-36)
東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催される展覧会「マリー・ローランサンとモード」では、マリー・ローランサンとココ・シャネルを中心に、1920年代パリの芸術界を紹介。ふたりとジャン・コクトー、マン・レイ、ポール・ポワレ、そしてマドレーヌ・ヴィオネなどとの関係にも着目しつつ作品を紹介する。
「マリー・ローランサンとモード」
会期:2023年2月14日(火)~4月9日(日)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム (東京都渋谷区道玄坂2-24-1)
東京の練馬区立美術館で開催される展覧会「本と絵画の800年 吉野石膏所蔵の貴重書と絵画コレクション」では、絵画と本の結びつきに着目しつつ、日本画や洋画、西洋絵画、そして貴重書を紹介。12世紀から20世紀までの書物と絵画のあわせて展示することで、ふたつの分野が関わり合いつつ歩んできた足跡をたどってゆく。
「本と絵画の800年 吉野石膏所蔵の貴重書と絵画コレクション」
会期:2023年2月26日(日)〜4月16日(日)
会場:練馬区立美術館 (東京都練馬区貫井1-36-16)
東京・六本木の国立新美術館で開催される展覧会「ルーヴル美術館展 愛を描く」では、フランス・パリのルーヴル美術館が有する膨大なコレクションのなかから選んだ74点の絵画作品を通して、「愛」の多彩な表現を紹介。古代神話やキリスト教の主題から、優雅な恋の場面、そしてロマン主義の悲劇まで、16〜19世紀の名画を一堂に集めて展示する。
「ルーヴル美術館展 愛を描く」
会期:2023年3月1日(水)~6月12日(月)
会場:国立新美術館 (東京都港区六本木7-22-2)
東京の町田市立国際版画美術館で開催される企画展「自然という書物─15~19世紀のナチュラルヒストリー&アート」は、人間が紙上に表してきた自然の図像表現を紹介する展覧会。15世紀から19世紀にかけての西洋の「ナチュラルヒストリー=自然誌/博物学」と「アート=美術/技芸」の繋がりに着目し、版画による「イラストレーション(図解)」の歴史をたどってゆく。
「自然という書物─15~19世紀のナチュラルヒストリー&アート」
会期:2023年3月18日(土)〜5月21日(日)
会場:町田市立国際版画美術館 (東京都町田市原町田4-28-1)
東京・上野の国立西洋美術館では、企画展「憧憬の地 ブルターニュ ─モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷」を開催。19世紀後半から20世紀にかけて、各国の画家たちはフランス北西端のブルターニュ地方を訪れ、この地を題材に数多くの作品を手がけた。本展では、ブルターニュを題材とした作品に着目し、クロード・モネやポール・ゴーガン、アルフォンス・ミュシャといったフランスの画家に加えて、黒田清輝や藤田嗣治、山本鼎など、日本から渡仏した画家の作品も展示する。
「憧憬の地 ブルターニュ ─モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷」
会期:2023年3月18日(土)〜6月11日(日)
会場:国立西洋美術館 (東京都台東区上野公園7-7)
東京・新宿のSOMPO美術館で開催される展覧会「ブルターニュの光と風 ─画家たちを魅了したフランス〈辺境の地〉」では、豊かな自然と独自の文化を持つことから、フランスの「内なる異世界」として捉えられていたブルターニュに着目。フランス随一のブルターニュ絵画コレクションを誇るカンペール美術館の所蔵作品を中心に、45作家による約70点の油彩画や版画、素描を紹介する。
「ブルターニュの光と風 ─画家たちを魅了したフランス〈辺境の地〉」
会期:2023年3月25日(土)~6月11日(日)
会場:SOMPO美術館 (東京都新宿区西新宿1-26-1)
東京の八王子市夢美術館で開催される特別展「アルフォンス・ミュシャ展」では、アール・ヌーヴォーのパリ時代から晩年のチェコ時代まで、ミュシャが手がけた作品約400点を一挙公開。代表作《ジスモンダ》をはじめとするポスター、装飾パネルのほか、祖国チェコの発展のため制作した切手や紙幣のデザインも紹介する。
「アルフォンス・ミュシャ展」
会期:2023年4月7日(金)~6月4日(日)
会場:八王子市夢美術館 (東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子 2F)
東京のパナソニック汐留美術館では、開館20周年記念展「ジョルジュ・ルオー ─ かたち、色、ハーモニー ─」を開催。パリのポンピドゥ・センターをはじめとする国内外の美術館より、日本初公開を含む代表作約70点を一堂に集め、ルオーによる「形と色の調和」の探求をたどってゆく。
開館20周年記念展「ジョルジュ・ルオー ─ かたち、色、ハーモニー ─」
会期:2023年4月8日(土)~6月25日(日)
会場:パナソニック汐留美術館 (東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル 4F)
東京都美術館では、日本では約20年ぶりとなるマティスの大規模回顧展「マティス展 Henri Matisse: The Path to Color」を開催。世界最大規模のマティス・コレクションを有するパリのポンピドゥー・センターの協力のもと、絵画から彫刻、素描、版画、切り紙絵、そして晩年の傑作とされるヴァンスのロザリオ礼拝堂にまつわる資料まで、その仕事を多角的に紹介する。
「マティス展 Henri Matisse: The Path to Color」
会期:2023年4月27日(木)〜8月20日(日)
会場:東京都美術館 (東京都台東区上野公園8-36)
東京のアーティゾン美術館では、展覧会「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」を開催。20世紀美術の主要な動向である抽象絵画に着目し、その発生から1960年代ごろまで、フランスを中心とするヨーロッパ、アメリカ、そして日本における動向を軸に紹介する。
「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」
会期:2023年6月3日(土)〜8月20日(日)
会場:アーティゾン美術館 (東京都中央区京橋1-7-2)
東京都現代美術館では、展覧会「デイヴィッド・ホックニー展」を開催。日本で27年ぶりに開催される大規模個展となる本展では、1960年代における初期の代表作から、近年の集大成というべき故郷ヨークシャー東部の自然を描いた大型絵画のシリーズ、全長90mに及ぶ新作まで、100点以上の作品が一堂に会する。
「デイヴィッド・ホックニー展」
会期:2023年7月15日(土)~11月5日(日)
会場:東京都現代美術館 (東京都江東区三好4-1-1)
大阪の堺 アルフォンス・ミュシャ館で開催される企画展「Bon Voyage!〜ミュシャと巡る旅〜」は、「ミュシャと辿る世界旅行」をテーマとした展覧会。世界各地にゆかりのあるミュシャの作品とともに画業をたどるほか、パリの宝飾店でミュシャが携わった仕事も紹介する。
「Bon Voyage!〜ミュシャと巡る旅〜」
会期:2022年12月3日(土)〜2023年4月2日(日)
会場:堺 アルフォンス・ミュシャ館 (大阪府堺市堺区田出井町1-2-200 ベルマージュ堺弐番館)
大阪の国立国際美術館では、特別展「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」を開催。パブロ・ピカソの生涯にわたる作品をはじめ、20世紀美術の優れたコレクションを誇るベルリン国立ベルクグリューン美術館のコレクションを中心に、ピカソ、クレー、マティス、そしてジャコメッティなどの作品を一挙に紹介する。
「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」
会期:2023年2月4日(土)~5月21日(日)
会場:国立国際美術館 (大阪府大阪市北区中之島4-2-55)
美術館「えき」KYOTOで開催される展覧会「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」では、絵画にとどまらず、デザインをはじめ幅広い活動を展開したミュシャの創作活動を紹介。 ポスターと装飾パネルに加えて、グラフィック作品、写真、絵画など、約160点の作品を展示する。
「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」
会期:2023年2月17日(金)~3月26日(日)
会場:美術館「えき」KYOTO (京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 京都駅ビル内ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)