2023年に開催される西洋絵画のおすすめ展覧会を特集。東京をはじめ、関西・関東など全国の美術館や博物館での展覧会スケジュールを、会期順に紹介する。西洋美術の歴史のなかでも有名なクロード・モネなど、展示されるアート作品を紹介するほか、各詳細からは観覧料などもチェックすることが可能だ。
東京・上野の国立西洋美術館で開催される企画展「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展─美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」は、日本でキュビスムを正面から取り上げる、約50年ぶりの展覧会。世界屈指の近現代美術コレクションを誇るパリのポンピドゥーセンターの所蔵品から、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックなど約40作家を取り上げ、約140点の作品を通してキュビスムの展開をたどってゆく。
「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展─美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」
会期:2023年10月3日(火)〜2024年1月28日(日)
会場:国立西洋美術館 (東京都台東区上野公園7-7)
東京・上野の国立西洋美術館で開催される小企画展「もうひとつの19世紀 ─ブーグロー、ミレイとアカデミーの画家たち」では、19世紀のフランスとイギリスにおいて美術界の主流をなした、アカデミーの画家による作品を紹介。ウィリアム・アドルフ・ブーグローやジョン・エヴァレット・ミレイなど、時代の需要に応えつつも伝統を継承することを試みた画家に光をあててゆく。
「もうひとつの19世紀 ─ブーグロー、ミレイとアカデミーの画家たち」
会期:2023年9月19日(火)〜2024年2月12日(月・振)
会場:国立西洋美術館 (東京都台東区上野公園7-7)
東京・新宿のSOMPO美術館で開催される展覧会「ゴッホと静物画─伝統から革新へ」では、《ひまわり》などの作品で知られる画家フィンセント・ファン・ゴッホの静物画家としての側面に着目。静物画が絵画のいち分野として確立した17世紀オランダから、絵画表現が新しい展開を示す20世紀初頭まで、ヨーロッパの静物画の流れのなかにゴッホを位置付け、その展開をひもとく。
「ゴッホと静物画─伝統から革新へ」
会期:2023年10月17日(火)〜2024年1月21日(日)
会場:SOMPO美術館 (東京都新宿区西新宿1-26-1)
東京・上野の森美術館で開催される展覧会「モネ 連作の情景」は、印象派を代表する画家クロード・モネの「連作」に焦点を合わせ、国内外の作品60点以上を通してモネの足跡を紹介。「睡蓮」、「積みわら」や「ウォータールー橋 」といった連作ばかりでなく、日本初公開となる人物画の大作《昼食》など、印象派以前の作品にも光をあてる。
「モネ 連作の情景」
会期:2023年10月20日(金)〜2024年1月28日(日)
会場:上野の森美術館 (東京都台東区上野公園1-2)
東京のアーティゾン美術館で開催される展覧会「マリー・ローランサン ─時代をうつす眼」では、20世紀前半に活躍した画家マリー・ローランサンの活動を多角的に紹介。パステルカラーで描かれた優美な肖像画など、初期から晩年までの作品に加えて、同時代の画家の作品も展示する。
「マリー・ローランサン ─時代をうつす眼」
会期:2023年12月9日(土)〜2024年3月3日(日)
会場:アーティゾン美術館 (東京都中央区京橋1-7-2)
大阪中之島美術館で開催される展覧会「テート美術館展 光 ─ ターナー、印象派から現代へ」では、イギリスのテート美術館が所蔵する作品のなかから、「光」をテーマに厳選した約120点を紹介。ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーやジョン・コンスタブルから、クロード・モネなどの印象派の画家、そしてオラファー・エリアソンや草間彌生といった現代アーティストまで、多様な光の表現を俯瞰する。
「テート美術館展 光 ─ ターナー、印象派から現代へ」
会期:2023年10月26日(木)〜2024年1月14日(日)
会場:大阪中之島美術館 (大阪府大阪市北区中之島4-3-1)
大阪の堺 アルフォンス・ミュシャ館で開催される企画展「ミュシャとパリの画塾」は、アール・ヌーヴォーの代表的な画家として知られるアルフォンス・ミュシャの、画学生、教師としての顔に光をあてる展覧会。貴重なデッサンや下絵を中心に、ポスター、油彩画などを展示するとともに、ミュシャの師や弟子の作品も紹介する。
「ミュシャとパリの画塾」
会期:2023年12月2日(土)〜2024年3月31日(日)
会場:堺 アルフォンス・ミュシャ館 (大阪府堺市堺区田出井町1-2-200 ベルマージュ堺弐番館)
京都の美術館「えき」KYOTOで開催される展覧会「生誕140年 ユトリロ展」では、モーリス・ユトリロの画業のうちもっとも高く評価される「白の時代」を中心に、パリの風景を描いた作品を紹介。「白の時代」のユトリロならではの、独特の質感の白壁を特徴とした絵画作品を数多く目にすることができる。
「生誕140年 ユトリロ展」
会期:2023年11月3日(金・祝)~12月25日(月)
会場:美術館「えき」KYOTO (京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)
箱根のポーラ美術館で開催される「ポーラ美術館コレクション選:ゲルハルト・リヒター」では、新収蔵の《ストリップ(926-3)》を含む、ゲルハルト・リヒターの作品を紹介。現代を代表する美術家のひとり、リヒターの近年の代表作である《ストリップ(926-3)》に加えて、同館が収蔵する《抽象絵画(649-2)》と《グレイ・ハウス》を公開する。
「ポーラ美術館コレクション選:ゲルハルト・リヒター」
会期:2023年12月13日(水)〜2024年5月19日(日)
会場:ポーラ美術館 (神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285)
神奈川・箱根のポーラ美術館で開催される企画展「モダン・タイムス・イン・パリ 1925─機械時代のアートとデザイン」は、1920〜30年代のパリを中心に、機械と人間の関係をめぐる諸相を紹介する展覧会。ヨーロッパやアメリカの美術・デザイン作品を展示するとともに、大正時代末期から昭和時代初期にかけての日本のモダニズムにも光をあてる。
「モダン・タイムス・イン・パリ 1925─機械時代のアートとデザイン」
会期:2023年12月16日(土)〜2024年5月19日(日)
会場:ポーラ美術館 (神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285)
名古屋の松坂屋美術館で開催される展覧会「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」では、アール・ヌーヴォーの代表的な画家として知られるアルフォンス・ミュシャによる、多岐にわたる仕事を紹介。デザインの仕事を中心に、ポスターや装飾パネル、油彩画、プライベートな写真などを展示する。
「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」
会期:2023年12月9日(土)〜2024年1月21日(日)
会場:松坂屋美術館 (愛知県名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館 7F)
三重のパラミタミュージアムでは、企画展「Sasa Adair(ササ アディア)コレクション 20世紀巨匠の版画達展 シャガール、ピカソ、ダリからロックウェルまで」を開催。パブロ・ピカソやサルバトール・ダリといった近代美術の巨匠と、アメリカの国民的画家であるマックスフィールド・パリッシュ、ノーマン・ロックウェルの版画作品を紹介する。
「Sasa Adairコレクション 20世紀巨匠の版画達展 シャガール、ピカソ、ダリからロックウェルまで」
会期:2023年12月1日(金)〜 2024年1月29日(月)
会場:パラミタミュージアム (三重県三重郡菰野町大羽根園松ヶ枝町21-6)
青森の八戸市美術館で開催される 展覧会「ロートレックとベル・エポックの巴里─1900年」では、ベル・エポックにおけるパリの芸術を紹介。アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックを中心に、エドガー・ドガやアルフォンス・ミュシャ、ラウル・デュフィなどの作品約320点を目にすることができる。
「ロートレックとベル・エポックの巴里─1900年」
会期:2023年11月3日(金・祝)~12月25日(月)
会場:八戸市美術館 (青森県八戸市大字番町10-4)
長崎のハウステンボス美術館で開催される展覧会「ヨハネ・パウロ2世美術館展」では、ポーランド・ワルシャワにあるヨハネ・パウロ2世美術館のコレクションから、ルネサンスから印象派にいたる西洋絵画を紹介。ルーカス・クラーナハ(子)やレンブラント・ファン・レインなどの作品を目にすることができる。
「ヨハネ・パウロ2世美術館展」
会期:2023年12月15日(金)~2024年3月3日(日)
会場:ハウステンボス美術館 (長崎県佐世保市ハウステンボス町 パレス ハウステンボス内)