企画展「没後40年 山中信夫☆回顧展」が、栃木県立美術館にて、2022年7月16日(土)から9月4日(日)まで開催される。

山中信夫、光の遊戯

山中信夫は、1948年に生まれ、1971年に35mmフィルム映像作品《川を写したフィルムを川に映す》を発表して鮮烈なデビューを果たしながらも、1982年に滞在先のニューヨークで急逝したアーティストだ。現代美術の国際展にサイト・スペシフィックな大作で参加するなど、国際的にも高く評価されながら、その活動期間は12年に満たないものであった。

しかし、山中は戦後の視覚芸術に重要な足跡を残したといえる。川面に川の流れを撮った映像を映写するデビュー作に始まり、山中は写真装置の原点であるピンホールに、撮影と映写を同時に行う映像装置としての独自の解釈を加えた。こうして展開された山中の作品群は、映像と写真の相乗を超え、自己と世界の関係性を光学的な厳密さにおいて捉える境地へと至ったと捉えることができる。

企画展「没後40年 山中信夫☆回顧展」では、山中の創作活動の展開を展観。「カラーピンホール」や「マンハッタンの太陽」、「東京の太陽」など、現存する代表作約150点に加えて、貴重なアーカイブ資料もあわせて展示し、山中作品における光の遊戯性にあらためて光をあてる。

展覧会概要

企画展「没後40年 山中信夫☆回顧展」
会期：2022年7月16日(土)〜9月4日(日)
会場：栃木県立美術館 企画展示室
住所：栃木県宇都宮市桜4-2-7
観覧時間：9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日：月曜日(7月18日(月・祝)は開館)、7月19日(火)
観覧料：一般 800円(700円)、大高生 500円(400円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金

【問い合わせ先】
栃木県立美術館
TEL：028-621-3566