企画展「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」が、名古屋の愛知県美術館にて、2021年1月15日(金)から4月11日(日)まで開催される。
横尾忠則は、1960年代初頭よりグラフィック・デザイナーやイラストレーターとして活動を始め、日本の土俗的なモティーフとポップ・アート的な感覚を融合させた独自の表現で注目を集めた。そして1980年代には「デザイナー」から「画家・芸術家」へと活動領域を移し、斬新な作品を次々と発表して、現代美術家としても高い評価を得るに至っている。
東海地方初の個展となる企画展「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」では、横尾の芸術の重要な要素をなす、自己そして自らの芸術についての「語り」に着目。絵画を中心にグラフィック作品も加え、多角的に、そして歴史的に、横尾忠則の芸術の全貌を紹介する。
本展は、60年以上におよぶ横尾の作家活動に迫る大規模個展だ。《TADANORI YOKOO》といった1960年代のグラフィック作品、いわゆる「画家宣言」後の1980年代以降に手掛けた、《戦後》や《解かれた第七の封印──画家の誕生》などの多彩なスタイル・技法・テーマによる絵画作品、そして2000年代の代表作「Y字路」シリーズから最新作「原郷」まで、豊富な出品作品から活動の展開をたどる。
また、横尾は自身の記憶やエピソードを主題に作品を手掛け、ときに自身の体験や夢に現れた情景なども作品に取り込んできた。近年では、自己の反復や自作のパロディといった自己言及的な作品も数多く手掛けている。この意味で、最近の作品などに現れる「原郷」という考えは、すべての人間の魂のふるさとであり、作家が繰り返し立ち戻っては多彩なイメージや記憶の連関を見出す、芸術の広大な源泉なのだ。
「作品による自伝」をテーマとする本展では、《想い出と現実の一致》や《追憶あれこれ》といった作品の数々を通して、横尾の芸術の展開と生涯のエピソードを重ね合わせつつ紹介する。
企画展「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」
会期:2021年1月15日(金)〜4月11日(日)
会場:愛知県美術館
住所:愛知県名古屋市東区東桜1-13-2 愛知芸術文化センター 10階
開館時間:10:00〜18:00(金曜日は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日
観覧料:一般 1,500円(1,300円)、高校・大学生 1,200円(1,000円)、中学生以下 無料
※( )内は前売料金(団体割引の設定はなし)
※上記料金で同時開催のコレクション展も観覧可
※身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳のいずれかの所持者、およびその手帳に「第1種」または「1級」と記載のある場合の付添者(1名まで)は、当日料金が半額(美術館チケット売場にて手帳を要提示)
※前売券は、愛知県美術館10階チケット売り場での販売はなし(前売券・当日券の詳細は美術館ウェブサイトを確認)
【問い合わせ先】
愛知県美術館
TEL:052-971-5511(代)