特別展「江戸の街道をゆく~将軍と姫君の旅路~」が、東京都江戸東京博物館にて開催している。前期は2019年4月27日(土)から5月26日(日)まで、後期は5月28日(火)から6月16日(日)まで。前期・後期で一部展示替えを実施する。
江戸時代、東海道や中山道などの五街道をはじめ、幕府によって整備された街道は、様々な人や行列が往来し活気に溢れている場所だった。特に、将軍や姫君たちの行列は権威を誇示するために、長大な行列をなしていた。特別展「江戸の街道をゆく~将軍と姫君の旅路~」では、将軍の上洛と日光社参、姫君たちの江戸下向に関わる作品や保存品を通して、「江戸の街道」における当時の文化や人々の営みを辿っていく。
特別展は、五街道が完成した江戸前期から幕末、明治初期の鉄道開通の時期まで、当時の絵画や浮世絵、篤姫、和宮の煌びやかな婚礼道具の展示と共に時系列で進んでいく。
太平の世となった江戸時代、将軍の武威は上洛や日光社参といった大行列によって誇示された。特に、日光社参では、幕閣や大名、旗本・御家人によって長い行列が組まれたという。「日光東照社参詣図屏風」は、寛永19年(1642)の三代将軍徳川家光の日光社参を描いており、当時の宿場の様子や日光社参の荘厳さを作品から感じ取ることができる。
摂家や宮家から将軍家に嫁ぐ姫君は、豪華な婚礼道具と共に行列を作り、主に中山道を通って江戸へ下向した。本展では、それら婚礼の品々の中から、江戸博では初公開となる薩摩藩島津家の女乗物「黒漆丸十紋散牡丹唐草蒔絵女乗物」や、篤姫所有と伝わる「黒塗桐鳳凰文様金銀蒔絵貝合道具」を展示する。
幕末、十四代将軍徳川家茂は、幕府の難局を乗り切るために合計3回の上洛を行った。この上洛を描いた2つの絵画シリーズ「東海道名所風景」(御上洛東海道)と「末広五十三次」では、歌川広重の「東海道五十三次」に描かれた景観を取り入れつつも、幕末の世相を反映している。時代の変化を感じられる作品だ。
特別展「江戸の街道をゆく~将軍と姫君の旅路~」
開催期間:2019年4月27日(土)~6月16日(日)
※前期展示 4月27日(土)~5月26日(日)/後期展示 5月28日(火)~6月16日(日)
※前後期で一部展示品の入れ替えあり。
開催時間:9:30~17:30(土曜日は19:30閉館、入館は閉館30分前まで)
休館日:5月7日(火)・27日(月)、6月3日(月)・10日(月)
会場:東京都江戸東京博物館 1階特別展示室
住所:東京都墨田区横網一丁目4番1号
観覧料:
・特別展専用券 一般 1,000円(800円)/大学・専門生 800円(640円)/中学生(都外)・高校生・65歳以上 500円(400円)/中学生(都内)・小学生 500円(400円)
・特別展・常設展共通券 一般 1,280円(1,020円)/大学・専門生 1,020円(810円)/中学生(都外)・高校生・65歳以上 640円(510円)/中学生(都内)・小学生 なし
※観覧料は全て税込。()は20名以上の団体料金。
※小学生と都内在住・在学の中学生は、常設展観覧料が無料のため共通券なし。
※次の場合は特別展観覧料が無料:
未就学児童、身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付き添いの方(2名まで)。
【問い合わせ先】
東京都江戸東京博物館
TEL:03-3626-9974(代表)