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文化庁メディア芸術祭 受賞作品発表 - 受賞作品展も東京で開催

2017年度[第20回]文化庁メディア芸術祭の受賞作品及び功労賞受賞者が決定。大賞は、アート部門「Interface I」、エンターテインメント部門「シン・ゴジラ」、アニメーション部門「君の名は。」、マンガ部門「BLUE GIANT」。また、贈呈式、受賞作品等を紹介する受賞作品展は、2017年9月に、東京・初台のNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]と東京オペラシティ アートギャラリーを中心に開催される。

文化庁メディア芸術祭とは

文化庁メディア芸術祭は、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門において優れた作品を顕彰するとともに、受賞作品の鑑賞機会を提供するメディア芸術の総合フェスティバル。2017年度の作品応募では、過去最高となる世界88の国と地域から4,034作品が寄せられた。

エンターテインメント部門

大賞 シン・ゴジラ(庵野 秀明/樋口 真嗣)

文化庁メディア芸術祭 受賞作品発表 - 受賞作品展も東京で開催|写真2
第20回文化庁メディア芸術祭 エンターテインメント部門大賞 『 シン・ゴジラ』 庵野 秀明/樋口 真嗣
© 2016 TOHO CO.,LTD.

映画『ゴジラ』シリーズ最新作『シン・ゴジラ』は2016年7月29日(金)に公開された映画。“シン・ゴジラ”は12年の時を経て、「新」しく描き出されたゴジラ。日本のゴジラ史上初めてフルCGで作られた。脚本・総監督を務めるのは、『エヴァンゲリオン』シリーズの生みの親・庵野秀明。『エヴァンゲリオン』で社会現象とも言えるヒットを飛ばし、今、最も新作の公開が待たれる監督の一人。

受賞に関して、庵野 秀明/樋口 真嗣は次のようにコメント。
「12年ぶりに日本で製作されたゴジラ映画であった本作でしたが、「特撮映画」「怪獣映画」にとことん真剣に取り組んだその先に、ジャンルの枠にとらわれず、「映画」として多くのお客様に楽しんでいただけるものにしたいというのが我々製作陣の願いでした。今回いただいた評価は、その思いが多くの皆様に届いた結果なのではないかと思っています。本当に嬉しいです。」

優秀賞
・デジタルシャーマン・プロジェクト(市原 えつこ)
・NO SALT RESTAURANT(川嵜 鋼平/中野 友彦/中村 裕美/橋本 俊行/宇田川 和樹/天野 渉)
・Pokémon GO(『Pokémon GO』制作チーム(代表:野村 達雄))
・Unlimited Corridor(『Unlimited Corridor』制作チーム(代表:松本 啓吾))

新人賞
・岡崎体育「MUSIC VIDEO」(岡崎体育/寿司くん)
・ObOrO(Ryo Kishi)
・RADIX | ORGANISM / APPARATUS(Marcel BUECKNER / Tim HEINZE / Richard OECKEL /Lorenz POTTHAST / Moritz RICHARTZ)

アニメーション部門

大賞 君の名は。(新海 誠)

文化庁メディア芸術祭 受賞作品発表 - 受賞作品展も東京で開催|写真3
第20回文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門大賞 『 君の名は。』 新海 誠
© 2016 TOHO CO., LTD. / CoMix Wave Films Inc. / KADOKAWA CORPORATION / East Japan Marketing & Communications,Inc. / AMUSE INC. / voque ting co.,ltd. / Lawson HMV Entertainment, Inc.

新海誠監督の長編大作アニメーション映画『君の名は。』は、2016年8月26日(金)より全国で公開された映画。これまで『秒速5センチメートル』、『言の葉の庭』など、美しい色彩で描かれるすれ違う男女の物語を、精緻な風景描写と繊細な言葉によって紡ぎ出してきた気鋭の監督・新海誠。最新作『君の名は。』では、山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉(みつは)と、東京に暮らす男子高校生の瀧(たき)の出会うことのない二人の出逢い、少年と少女の奇跡の物語を描いていく。映画の舞台となった場所を訪れる「聖地巡礼」というキーワードは、社会現象にもなった。

新海 誠は受賞に関して、次のようにコメントを残した。
「素晴らしい賞をいただきましたことを、スタッフを代表してお礼申し上げます。『君の名は。』はその制作の過程においても、観客からの受容の過程においても、とてもたくさんのことをぼくたちに教えてくれました。いただいたものを次の世代の観客にお返しするべく、スタッフ一同立ち止まらずに次回作にまい進したいと思います」。

優秀賞
・映画『聲の形』(山田 尚子)
・父を探して(Alê ABREU)
・A Love Story(Anushka Kishani NAANAYAKKARA)
・Among the black waves(Anna BUDANOVA)

新人賞
・ムーム(堤 大介/ロバート・コンドウ)
・I Have Dreamed Of You So Much(Emma VAKARELOVA)
・Rebellious(Arturo “Vonno” AMBRIZ / Roy AMBRIZ)

マンガ部門

大賞 BLUE GIANT(石塚 真一)

文化庁メディア芸術祭 受賞作品発表 - 受賞作品展も東京で開催|写真4
第20回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門大賞 『 BLUE GIANT』 石塚 真一
© ISHIZUKA Shinichi / SHOGAKUKAN

ジャズに魅せられた少年・宮本大が一流のジャズプレイヤーを目指す「青春ジャズ成長譚」。仙台に住む大はバスケ部に所属していた中学の時、友人に連れられて見たジャズの生演奏に心打たれ、ひとりサックスの練習を始める。楽譜は読めず、スタンダードナンバーも知らない。ただまっすぐ突き進み、雨の日も猛暑の日も広瀬川の川原で毎日サックスを吹き続ける大の演奏に、徐々に人々は惹かれていく。

高校卒業と同時に、大は「絶対にオレは世界一のジャズプレイヤーに、なる」という決意を持ち上京する。同年代で非凡な才能をもつピアニスト沢辺雪祈、大の同級生で2人に追いつくために猛練習を重ねるドラムの玉田俊二とともにトリオ「JASS」を結成した大は、互いに切磋琢磨しながら必死に演奏し、有名バンドの前座として大舞台に立つなど反響も日に日に大きくなっていく。彼らのライブに足を運ぶ客の数も増えていくが、雪祈のもとに思わぬオファーが舞いこんだことをきっかけに、トリオは新たな局面を迎える。

『岳─みんなの山─』で知られる作者の迫力溢れる筆致により紙面上で音が鳴っているように感じられる意欲的作品。

石塚 真一は受賞に関して、次のようにコメントを残している。
「栄誉ある賞をいただけたことを心から嬉しく思います。この度の賞をいただけたのは、作り手側と読み手のすべての想いがあってのことだと強く感じております。『BLUE GIANT』は、描く前の段階から今日まで一話一話多くの人々に支えられて成り立っている作品です。担当編集者を筆頭に、アドバイスをくれるミュージシャン、作画スタッフ、営業販売のスタッフ、POPメッセージや特設コーナーを忙しい時間を割いて設けてくださる書店員の方々、そして、『BLUE GIANT』を「おもしろい!」と手にとって読んでくれる読者の皆様、本当にありがとうございます。

『BLUE GIANT』の物語はこれからも続きます。というよりも、物語はこれからが勝負だと思います。素晴らしい賞をいただけたことを励みにこれからも頑張ります。この度は本当にありがとうございました。」

優秀賞
・総務部総務課山口六平太(高井 研一郎/原作:林 律雄)
・未生 ミセン(ユン・テホ/訳:古川 綾子/金 承福)
・有害都市(筒井 哲也)
・Sunny(松本 大洋)

新人賞
・応天の門(灰原 薬)
・月に吠えらんねえ(清家 雪子)
・ヤスミーン(畑 優以)

アート部門

大賞 Interface I (Ralf BAECKER)

文化庁メディア芸術祭 受賞作品発表 - 受賞作品展も東京で開催|写真1
第20回文化庁メディア芸術祭 アート部門大賞 『 Interface I』 Ralf BAECKER
© 2016 Ralf Baecker

作品概要:本作は、192個の直流モーターを用いて「構造と行動の関係」を探求するキネティック・インスタレーション。

各モーターは上下一対のペアになり、両者をつなぐ糸の綱引きが生じる。これらが水平に並ぶなか、各々をつなぐかたちで赤いゴムバンドが網目状に広がっている。すなわち、すべての要素がつながり、影響し合うシステムとなっている。

モーターのトリガーはガイガー=ミュラー計数管で、これらが地球上の予測不能な環境放射線を感知する。そこから発せられるランダムな波形によってモーターが個別に駆動し、これらの相互接続システムが本作を特徴付ける「複雑かつ突発的な動き」を生成する。作者はこの動きを、生物学、社会科学、コンピュータ・サイエンス、人類学から、経済学や政治学に至る、異なる尺度・領域に発生しえるものと捉えている。

本作は、表出されるもの自体に、プログラムや指揮系統を介在させず、結果に関わる決定的役割を与えることで、プロセスと出力のあいだの差異を消失させた「インタフェース」である。そのことが、世界の多様な「構造と行動の関係」について豊かな示唆をもたらす重要な要素となっている。

受賞者のラルフ ベッカーは、次のようにコメントを残している
「『Interface I』は、現代におけるテクノロジーの物理的な存在や複雑なシステム、物質と思考の相互作用についての長期にわたる研究と考察の結果です。この作品の背景として核となるアイデアは、ノイズを邪魔なものとして捉えるのではなく、変化と新しい視点を可能にする触媒として理解するというもの。現在私は、今ある技術原理と放棄され忘れられた方法、理論、材料とを結びつけることに挑戦しています。この研究を、異なる時期や文化にまたがる技術的にハイブリッドな作品にこれからつなげていきたいと思っています。20 回の歴史と実績を持つ文化庁メディア芸術祭で、アート部門大賞を受賞したことを大変光栄に思います。この作品を評価し、選出してくださった審査委員の方々にはとても感謝しています。」

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