展覧会「アペルト19 森本啓太 what has escaped us」が、石川の金沢21世紀美術館にて、2025年5月20日(火)から10月5日(日)まで開催される。
若手作家を中心に個展形式で紹介する、金沢21世紀美術館の展覧会シリーズ「アペルト」。19回目となる今回は、「光」の表現への関心のもと、現代日本の都市風景を独自の視点で描きだす森本啓太を取り上げる。
1990年に生まれた森本は、大学1年の時、「光の魔術師」とも称されたバロック画家、レンブラント・ファン・レインの絵画に出会った。森本はその後、大学で古典的な絵画技法をあえて選び、エドワード・ホッパーやピーター・ドイグといった画家に影響を受けつつ、古典的な絵画技法で現代の風景を描いてきたのであった。
「光」の表現に関心を寄せる森本は、街灯や看板、自動販売機など、人工の光を画面に取り入れてきた。また、作品のモチーフは、個別に撮影された人物や風景の写真からコラージュを作り、絵画として再構成することで、人物と風景にある種の匿名性を与えている。画面に描かれる空間や人物は、どこにでもありそうでありながら、実際にはどこにも存在しないというように、森本の作品は現実と虚構の境界を曖昧化しているのだ。
展覧会「アペルト19 森本啓太 what has escaped us」では、現代の都市風景を描き、虚実の境界を探る、森本の絵画作品を紹介。人工の光のもとに人物の姿が浮かびあがる、《Where we once stood》や《Between Our Worlds》、《Quiet Signals》などの作品を目にすることができる。
展覧会「アペルト19 森本啓太 what has escaped us」
会期:2025年5月20日(火)〜10月5日(日)
会場:金沢21世紀美術館 長期インスタレーションルーム
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
開場時間:10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
休場日:月曜日(7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)、9月15日(月・祝)は開場)、7月22日(火)、8月12日(火)、9月16日(火)
観覧料:無料
【問い合わせ先】
金沢21世紀美術館
TEL:076-220-2800