特別展「伝説の漆匠 佐野長寛—奇想と風雅の世界」が、滋賀のMIHO MUSEUM(ミホミュージアム)にて、2025年7月12日(土)から8月24日(日)まで開催される。
幕末の京都漆芸界に新風を吹きこんだ漆工、佐野長寛(さの ちょうかん)。特別展「伝説の漆匠 佐野長寛—奇想と風雅の世界」は、約160件の作品や資料をとおして長寛の全貌に光をあてる、100年ぶりの展覧会だ。
江戸時代後期、京都の塗師の次男として生まれた長寛は、幼少期より父から漆芸を学ぶとともに、高雅な作品を作るため、儒者や数寄者を訪ねては詩歌の教えを請うたという。21歳で家業を受け継ぐものの、翌年からは旅に出て、紀州や吉野といった漆器産地を訪ねてその技術を習得している。その後、帰京して開業すると、たちまち評判を集めることに。自ら「漆匠」と称し、奇抜な発想と風雅を好む作風により大きなインパクトを残した。
本展では、各地を訪ねてさまざまな技法を学び、自らの作風へと昇華した作品を紹介。《柴桜散漆絵蒔絵食籠》や《城ヶ端写漆絵菓子盆》、《萬歴写霊芝唐草文漆絵蒔絵食籠》など、長寛の斬新な創意を見てとれる作品を公開するほか、交友関係、和歌や俳句にも光をあてる。
2025年 夏季特別展「伝説の漆匠 佐野長寛—奇想と風雅の世界」
会期:2025年7月12日(土)〜8月24日(日) 会期中に展示替えあり
会場:MIHO MUSEUM
住所:滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:00まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日に休館)
入館料:一般 1,300円、高校・大学生 1,000円、中学生以下 無料
※20名以上の団体は各200円割引
【問い合わせ先】
MIHO MUSEUM
TEL:0748-82-3411