企画展「春の江戸絵画まつり ほとけの国の美術」が、東京の府中市美術館にて、2024年3月9日(土)から5月6日(月・振)まで開催される。

江戸絵画と仏教

企画展「春の江戸絵画まつり ほとけの国の美術」は、江戸時代の絵画を、当時の人々と密接な関わりを持っていた「仏教」の視点から紹介する展覧会だ。浄土や地獄を描いた作品から、伊藤若冲、円山応挙や長沢芦雪が描く子犬まで、仏教を背景に生まれた江戸絵画の数々を紹介する。

浄土や地獄を描いた絵画

人が死んだのちに行くところとはどこだろう？ というのは、江戸時代の人々にとっても大きな問題であった。極楽浄土と地獄という2つの世界については、経典に書かれているものの、人々はそれらを絵画としてもあらわしたのだ。本展では、《地獄極楽図》をはじめ、浄土や地獄を描いた絵画を目にすることができる。

応挙や蘆雪が描く子犬の姿

かわいらしい応挙や蘆雪の子犬の絵は、一見すると仏教とは無関係に思われる。しかしその背景には、「動物にも人と同じ心がある」という仏の教えのもと、動物を愛おしむという文化があったのではなかろうか。会場では、蘆雪の《枯木狗子図》などを紹介する。

室町時代の仏画の大作の《二十五菩薩来迎図》一挙公開

さらに、本展では、江戸絵画ばかりでなく近世以前の作品も展示。とりわけ、2023年に修理を終えたばかりの室町時代の仏画の大作、京都市・二尊院の《二十五菩薩来迎図》全17幅を一挙公開する。

展覧会概要

企画展「春の江戸絵画まつり ほとけの国の美術」
会期：2024年3月9日(土)〜5月6日(月・振) 会期中に展示替えあり
［前期 3月9日(土)〜4月7日(日) / 後期 4月9日(火)〜5月6日(月・振)］
会場：府中市美術館
住所：東京都府中市浅間町1-3(都立府中の森公園内)
開館時間：10:00～17:00(入場は16:30まで)
休館日：月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館)
観覧料：一般 700円(560円)、高校・大学生 350円(280円)、小・中学生 150円(120円)、未就学児 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※常設展観覧料を含む
※府中市の小・中学生は「府中っ子 学びのパスポート」で無料
※障害者手帳など(ミライロID可)の所持者および付添者1名は無料

【問い合わせ先】
TEL：050-5541-8600(ハローダイヤル)