ガニー(GANNI)の2026年春夏コレクションが、フランス・パリにて発表された。テーマは「Summer Belongs To Everyone(夏はすべての人のもの)」。

「夏はすべての人のもの」

クリエイティブ・ディレクター、ディッテ・レフストラップの幼少期の思い出——デンマーク北部、漁港の町ヒアツハルスで過ごした海辺の夏——に立ち返った今季のガニー。自然が遊び場で、想像力がすべてのルールだったあの頃の自由な感覚を、ガニーウーマンの自信に満ちたワードローブに織り込んだ。

懐かしくロマンティックな花モチーフ

コレクションの主役となるのは、ノスタルジックな記憶を呼び起こすフラワーモチーフ。ハンドクロシェのニットには立体的な花のモチーフをあしらい、ヴィンテージレザー風のパンツにはロマンティックな小花柄を散らして。ミニ丈のデニムドレスにも、一面に花びらのディテールが咲き誇っている。

儚げな余韻を残すぼやけたプリント

今季のキープリントとして随所に用いられたフローラルは、移動する車窓から眺める花畑のようにぼかされ、儚げでポエティックな表情に。シグネチャーのレオパードは、淡い記憶と溶け合うように、柔らかく霞がかった風合いにアレンジした。

長いスカーフをラッピング

チューリップを思わせる構築的なシルエットのトレンチコートやミニドレス、シャープな佇まいのテーラードが登場した一方で、ドレーピングやラッピングで流れるラインを生み出していたのも印象的。長いスカーフをバンドゥやベルト、ドレープとして結び直したり、ゆったりと垂らしたりしながら、ハイブリットな着こなしを楽しんでいる。

素材と色が織りなす明るいリズム

素材もまた、シアーなオーガンザからロマンティックなシルク、アップリケデニム、イタリア製ウールまで、多彩なバリエーションで展開。鮮やかなレッド、フューシャピンク、ターコイズ、イエローといった大胆な色彩と相まって、コレクションに楽し気なムードをもたらした。

花やガーデニングから着想したバッグ

フェミニンなフラワーモチーフは、バッグにも落とし込まれている。人気の「ミニホーボーバッグ」は繊細なビーズやデニムの花々で装飾され、“車窓から見える花畑”柄の巾着バッグには立体的なフラワーチャームがあしらわれている。また今季の新作として、ガーデニングバッグに着想を得たマルチポケットバッグ「ポージーバッグ」が登場した。