企画展「倉俣史朗のデザイン─記憶のなかの小宇宙」が、東京の世田谷美術館にて、2023年11月18日(土)から2024年1月28日(日)まで開催される。その後、富山県美術館、京都国立近代美術館に巡回する。

世界的デザイナー・倉俣史朗の回顧展

倉俣史朗(くらまた しろう)は、1960年代以降のデザイン界で高く評価されたデザイナーだ。代表作である椅子《ミス・ブランチ》に見られるように、アクリルやガラス、建材用のアルミなど、それまで家具やインテリアのデザインでは用いられてこなかった工業素材に独自の詩情を込めた仕事によって、特に70年代以降、世界的に注目されたのだった。

1934年に生まれ、バブル経済の絶頂期である1991年、56歳でこの世を去った倉俣は、世界的なデザイナーとして揺るぎない評価を獲得しているものの、日本国内の美術館で紹介される機会が必ずしも多いわけではなかった。回顧展となる「倉俣史朗のデザイン─記憶のなかの小宇宙」では、これまであまり公開されることのなかった資料も含め、倉俣の業績を紹介する。

初期から晩年に至る作品、倉俣の思考とともに

本展では、倉俣の思考やその背景に光をあてつつ、初期から晩年に至る倉俣の作品を展示。造花のバラをアクリルに閉じ込めた《ミス・ブランチ》をはじめ、《抽斗の椅子》、《硝子の椅子》、《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》、《アクリルスツール(羽毛入り)》などの仕事を紹介してゆく。

創作の背景にあったもの

また、本展では、倉俣の創作の源泉にも着目。独立前の仕事から、デザインという形にはならず断片的に書き留められたままのスケッチ、過去にあまり公開されてこなかった夢日記や言葉まで、倉俣の創作の背景にあったものへと光をあててゆく。

企画展「倉俣史朗のデザイン─記憶のなかの小宇宙」会場の様子を紹介

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展覧会概要

企画展「倉俣史朗のデザイン─記憶のなかの小宇宙」
会期：2023年11月18日(土)〜2024年1月28日(日)
会場：世田谷美術館
住所：東京都世田谷区砧公園1-2
開館時間：10:00〜18:00(入場は17:30まで)
休館日：月曜日(1月8日(月・祝)は開館)、年末年始(12月29日(金)～1月3日(水))、1月9日(火)
観覧料：一般 1,200円(1,000円)、65歳以上 1,000円(800円)、高校・大学生 800円(600円)、小・中学生 500円(300円)、未就学児 無料
※( )内は20名以上の団体料金(事前に電話にて問い合わせのこと)
※障害者は500円(小学・中学・高校・大学生の障害者は無料。また、当該障害者につき介助者1名は無料)
※オンラインチケットは11月1日(水)より販売(詳細については美術館ウェブサイトを参照)

■巡回情報
・富山県美術館
会期：2024年2月17日(土)〜4月7日(日)
住所：富山県富山市木場町3-20
・京都国立近代美術館
会期：2024年6月11日(火)〜8月18日(日)
住所：京都市左京区岡崎円勝寺町26-1

【問い合わせ先】
TEL：050-5541-8600(ハローダイヤル)