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「藤島武二と猪熊弦一郎展」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で、「単純化」に着目してふたりの画家の画業を紹介

企画展「藤島武二と猪熊弦一郎展 サンプリシテとシンプル」が、香川の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館にて、2021年9月18日(土)から12月5日(日)まで開催される。

藤島武二と猪熊弦一郎の「単純化」に着目

猪熊弦一郎《ピンク・丸・角》1977年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©︎公益財団法人ミモカ美術振興財団
猪熊弦一郎《ピンク・丸・角》1977年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©︎公益財団法人ミモカ美術振興財団

企画展「藤島武二と猪熊弦一郎展 サンプリシテとシンプル」は、猪熊弦一郎と、その師である藤島武二を取り上げる展覧会だ。藤島と猪熊がともに重視していた「単純化」に着目し、初期から晩年に至るふたりの画業を紹介する。

藤島武二《女の横顔》1926-27年 ポーラ美術館蔵
藤島武二《女の横顔》1926-27年 ポーラ美術館蔵

藤島武二は、明治、大正、昭和を通じて画壇で活躍し、日本の近代洋画を牽引した画家のひとりだ。東洋と西洋の要素を織り交ぜた華やかな女性像や、晩年に理想の日の出を求めて描いた簡潔な表現の作品で知られており、1896年以降は東京美術学校西洋画科で教鞭を執って多くの若者を指導した。

猪熊弦一郎《Landscape GT》1972年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©︎公益財団法人ミモカ美術振興財団
猪熊弦一郎《Landscape GT》1972年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©︎公益財団法人ミモカ美術振興財団

香川に生まれた猪熊弦一郎は、藤島に師事した画家のひとりである。30代後半のパリ遊学、50歳を超えてからの約20年にわたるニューヨークでの活動、その後はハワイと東京というように、拠点を変えつつ活動。その間にも画風は、具象画から抽象画へと変化し、晩年には具象と抽象の枠を超えた作品も手がけた。

藤島武二《大王岬に打ち寄せる怒涛》1932年 三重県立美術館蔵
藤島武二《大王岬に打ち寄せる怒涛》1932年 三重県立美術館蔵

藤島は、対象となる風景を簡約し、それを色の帯や色面で大きく捉えた構成へと進んだのに対して、猪熊の作品は形が画面中にあふれるようになるというように、ふたりの作風は一見大きく異なる。しかしそこには、それぞれが「サンプリシテ」、「シンプル」と呼んだ「単純化」が共通しており、藤島と猪熊はともに「描かなければならないものだけで描く」という意識のもとに制作を行ったのだといえる。

藤島武二《港の朝陽》1934年 東京国立近代美術館蔵
藤島武二《港の朝陽》1934年 東京国立近代美術館蔵

本展では、藤島と猪熊がそれぞれの方法で「単純化」を推し進めた作品を紹介。藤島の作品からは、《イタリア婦人像》や《匂い》といった女性画だけでなく、“日の出”をテーマに各地に赴いて同じ風景を描いた複数の作品も展示する。

猪熊弦一郎《ロボット・顔・犬》1992年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©︎公益財団法人ミモカ美術振興財団
猪熊弦一郎《ロボット・顔・犬》1992年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©︎公益財団法人ミモカ美術振興財団

一方で猪熊の特徴は、「シンプル」とは言いつつも、決して単純な形を規則的に描くだけではない点であり、80歳になる頃からは以前にも増して多様な形を描きこんだ作品を手がけるようになった。会場では、《Landscape GT》や《ピンク・丸・角》、《ロボット・顔・犬》など、画面の構成が複雑になりながらも不要なものを厳しく省いていった猪熊の作品を目にすることができる。

展覧会概要

企画展「藤島武二と猪熊弦一郎展 サンプリシテとシンプル」
会期:2021年9月18日(土)〜12月5日(日)
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
住所:香川県丸⻲市浜町80-1
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(9月20日(月・祝)は開館)、9月21日(火)
入館料:一般 950円(760円)、大学生 650円(520円)
※高校生以下または18歳未満、丸亀市在住の65歳以上、各種障害者手帳の所持者と介護者1名は無料
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金
※11月20日(土)・21日(日)・23 日(火・祝)は、開館30周年を記念して入館無料(入場制限する場合あり)
※常設展の観覧料含む

※画像の無断転載を禁ずる。

【問い合わせ先】
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
TEL:0877-24-7755

Photos(13枚)

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