企画展「三菱一号館美術館共同企画 1894 Visions ロートレックとその時代」が、岐阜県美術館にて、2021年1月30日(土)から3月14日(日)まで開催される。

世紀末──トゥールーズ＝ロートレックとその時代

19世紀末は、西洋と東洋、芸術と工芸といった従来の枠組みを超えて、新しい感性が新しい“もの”を生みだしだ時代であった。このように社会が大きな変革を迎えるなか、フランスの画家アンリ・ド・トゥールーズ＝ロートレックは、大胆な色彩と構図、そして最先端の印刷技術を駆使したポスターで人気を博した。その作品は、芸術の都・パリの現在のイメージへと繋がることとなる。

東京・丸の内の三菱一号館美術館との共同企画「1894 Visions ロートレックとその時代」では、トゥールーズ＝ロートレックを中心に、オディロン・ルドンや山本芳翠など、フランスと日本の芸術家を紹介。約200点の作品から、世紀末の芸術家が夢みた新しい時代の芸術像を探る。

“1894年”を起点に──

展覧会のキーとなるのが、日本が近代国家へと発展していった時代を象徴する建物・旧三菱第一号館が竣工した“1894年”。この年を基軸に、印象派や象徴派、ナビ派といったフランスの美術動向、そして日本からフランスに渡った山本芳翠や黒田清輝、藤島武二といった画家の足跡とヴィジョンを紹介する。

三菱一号館美術館所蔵のトゥールーズ＝ロートレック作品を一挙公開

本展では、 三菱一号館美術館が誇るトゥールーズ＝ロートレックの一大コレクションを館外初公開。トゥールーズ＝ロートレックは、1891年、当時盛んになりつつあった多色刷り石版画のポスターの技法を活用し、《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》でデビュー。同時にグラフィックも数多く手がけ、「画家＝版画家」として活躍した。会場では、デビュー作を筆頭に、パリのキャバレー「ムーラン・ルージュ」などを主題としたポスターなどを目にすることができる。

世紀末フランスと日本の芸術家の競演

また、本展では、世紀末のフランスと日本の芸術家の関わりにもフォーカス。オディロン・ルドンと山本芳翠、トゥールーズ＝ロートレックと藤島武二、ルノワールと梅原龍三郎などの作品を通して、彼らの関係性に迫る。

展覧会概要

企画展「三菱一号館美術館共同企画 1894 Visions ロートレックとその時代」
会期：2021年1月30日(土)〜3月14日(日)
会場：岐阜県美術館
住所：岐阜県岐阜市宇佐4-1-22
開館時間：10:00〜18:00(展示室の入場は30分前まで)
※1月30日(土)は10:30から開館
※夜間開館：2月19日(金)は20:00まで開館
休館日：月曜日
観覧料：一般 1,000円(900円)、大学生 700円(600円)、高校生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、難病に関する医療受給者証の所持者および付添者(1名まで)は無料

【問い合わせ先】
岐阜県美術館
TEL：058-271-1313