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「機動戦士ガンダム」生みの親“富野由悠季”の展覧会が島根で - 55年間の活動を追う

『機動戦士ガンダム』など数々のアニメーション監督を務めた富野由悠季の、55年にも及ぶ業績を振り返る展覧会「富野由悠季の世界」が、島根県立石見美術館にて3月23日(月)まで開催。その後、青森、富山、静岡と巡回する予定だ。

『機動戦士ガンダム』 ⓒ創通・サンライズ
『機動戦士ガンダム』 ⓒ創通・サンライズ

富野由悠季とは?

富野由悠季は、『機動戦士ガンダム』や『伝説巨神イデオン』を手掛けてきたアニメーション監督。

虫プロダクション時代に『鉄腕アトム』の演出・脚本に携わり、その後、監督デビュー作として『海のトリトン』を発表。1979年に監督した『機動戦士ガンダム』で大ブームを巻き起こした。その後も原作・監督として関わった「機動戦士ガンダム」シリーズは、彼の代表作となり、現代に至るまで数多くのファンを持つ作品だ。

撮影:鈴木心
撮影:鈴木心

また、富野は監督・演出・脚本以外にも、小説家、作詞家などマルチな才能を発揮し、「機動戦士ガンダム」シリーズのみならず、『伝説巨神イデオン』『重戦機エルガイム』『聖戦士ダンバイン』など、日本アニメ界の発展に影響を与えた数多くのロボットアニメを生みだしている。

演出の仕事は概念、“概念の展示”は可能なのか?

「宇宙船コックピット」(富野由悠季、1954年) ⓒオフィス アイ
「宇宙船コックピット」(富野由悠季、1954年) ⓒオフィス アイ

「富野由悠季の世界」開催の決定に至るまで、富野は「展示するものなどはないのだからやめたほうがいい」と何度も美術館の学芸員に伝え続けていたという。なぜなら、演出の仕事は、感覚的な仕事であると同時に、観念的な作業で、“概念(考え方)を示すことができる仕事”。展示で説明することはできないからと。

「宇宙船」(富野由悠季、1954年) ⓒオフィス アイ
「宇宙船」(富野由悠季、1954年) ⓒオフィス アイ

しかし、今回は富野が学芸員に根負け。熱心な学芸員の言葉に、「トミノは巨大ロボットを動かすだけではないという部分を記録してみたい」と思うようにさえなったという。そして、自身の活動を今一度振り返り、本展開催を承諾した。

展覧会で魅せる、富野が訴え続けてきたメッセージ

「ガンダムGのレコンギスタ」 ⓒ創通・サンライズ
「ガンダムGのレコンギスタ」 ⓒ創通・サンライズ

「富野由悠季の世界」は、『機動戦士ガンダム』(1979年)、『ガンダム Gのレコンギスタ』(2014年)などの「ガンダム」シリーズをはじめとするオリジナルアニメーションの総監督を務めてきた富野由悠季のこれまでの仕事を回顧し、検証する初の展覧会。『鉄腕アトム』に携わった駆け出しの頃から現在に至るまでの富野の仕事を通覧し、時代や人々に与えてきた影響と、彼が訴え続けてきたメッセージは何なのかを紐解く。

3,000点以上もの貴重な資料が集結

『The IDEON(伝説巨神イデオン)接触篇・発動篇』イメージイラスト(富野由悠季) ⓒサンライズ
『The IDEON(伝説巨神イデオン)接触篇・発動篇』イメージイラスト(富野由悠季) ⓒサンライズ

富野が監督した作品の成り立ちを示すために、富野直筆の絵コンテだけでなく動画やセル画、キャラクターの設定資料、ポスターなどのためのイラスト原画など、貴重な資料の数々が一堂に集結。3,000点以上にものぼる、貴重な資料を目の当たりにすることができる。さらに、富野の作品世界を掘り下げた小説や主題歌等の作詞、といった事柄にも焦点を当てる。

また、会場では、名場面をピックアップした映像展示も多数登場。全ての映像を見るには4時間以上もかかるという、充実したボリュームの展示となっている。

“映画というのはただ動く絵の陳列ではない”その魅力を想像してほしい

ⓒ手塚プロダクション・東北新社 ⓒ東北新社 ⓒサンライズ ⓒ創通・サンライズ
ⓒサンライズ・バンダイビジュアル・バンダイチャンネル ⓒSUNRISE・BV・WOWOW ⓒオフィス アイ
ⓒ手塚プロダクション・東北新社 ⓒ東北新社 ⓒサンライズ ⓒ創通・サンライズ
ⓒサンライズ・バンダイビジュアル・バンダイチャンネル ⓒSUNRISE・BV・WOWOW ⓒオフィス アイ

富野は本展開催にあたって、次のような想いを語っている。

「映画というのはただ動く絵の陳列ではないんだよ」ということを知っていただきたい、もっと素敵で強固な媒体なのだ、ということを想像していただきたいのです。そのために、今回のような形で恥を晒してみせましたので、映像作家を目指す諸君には、ここから独自の道筋をお考えいただければ、と心から願うのです。(一部抜粋)

【詳細】
「富野由悠季の世界」巡回スケジュール
・島根県立石見美術館
期間:2020年1月11日(土)~3月23日(月)
・青森県立美術館
期間:4月18日(土)~6月21日(日)予定
・富山県美術館
期間:7月18日(土)~9月6日(日)予定
・静岡県立美術館
期間:9月19日(土)~11月8日(日)予定

■島根展概要
<前期>2020年1月11日(土)~2月17日(月)/<後期>2月19日(水)~3月23日(月)
※会期中、一部作品の展示替あり。
開館時間:10:00~18:30(展示室への入場は18:00まで)
休館日:火曜日(2月11日(火)は開館)、 2月12日(水)
会場:展示室D・C
住所:島根県益田市有明町5−15
<関連プログラム>
MUSEUM×THEATER ミューシアvol.11 トークショー&ライブ「井荻麟の世界」
内容:「井荻麟(いおぎりん)」名義で、自らの作品の主題歌等の作詞も行ってきた富野由悠季が登壇。テーマソングの歌い手であるMIQと奥井亜紀を迎え、作詞やレコーディングをめぐるエピソードを明かす。
日時:2020年2月24日(月・祝)14:00開演(13:30開場)
会場:グラントワ小ホール
出演:富野由悠季、MIQ(「ダンバインとぶ」『聖戦士ダンバイン』、「エルガイム-Time for L-GAIM-」『重戦機エルガイム』など)、奥井亜紀(『∀ガンダム』後期エンディング「月の繭」)
司会:藤津亮太(アニメ評論家)
料金:入場無料(事前申込制/定員400名)
※申込者多数の場合は抽選。申込締切:2019年2月7日(金)。
※企画展観覧券又は半券、ミュージアムパスポートが必要。
※申込み方法は、グラントワHP特設サイト参照。

Photos(7枚)

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