特別展「具体美術協会と芦屋、その後」が、兵庫の芦屋市立美術博物館にて、2025年7月5日(土)から8月31日(日)まで開催される。
第二次世界大戦後の日本美術を代表する美術家集団、「具体美術協会(具体)」。 1954年、前衛画家の吉原治良を中心に、兵庫・芦屋で結成された「具体」は、屋内ばかりでなく、野外や舞台、空中をも発表の場とし、さまざまな造形や絵画、立体作品などをとおして先鋭的な表現を追求した。
特別展「具体美術協会と芦屋、その後」は、1954年の結成から1972年の解散まで、18年間にわたる「具体」の展開を紹介する展覧会。芦屋市立美術博物館が誇る珠玉の「具体」コレクションより、37名の作家による約50点の作品を展示し、「具体」の活動をたどってゆく。
「具体」の活動を紹介する本展では、結成期の「初期」、戦後フランスを中心に起こった抽象絵画・アンフォルメルの動向と併走してゆく「中期」、そしてテクノロジーと密接に結び付いた表現や幾何学的抽象の作品など、当時最先端の技術や傾向を取り入れる作家が加わった「後期」の3期に分けて、元永定正《作品》、白髪一雄《地煞星鎮三山》、山崎つる子《作品》などの作品を展示。とりわけ、1970年の日本万国博覧会の参加に向けて準備を進めていた、1960年代後半の「具体」の動向に光を当てる。
また、「具体」が芦屋の美術にもたらした影響にも着目。「具体」の作家たちは、「具体」解散後も精力的に制作を続けている。また、吉田稔郎や元永定正といった作家たちは、1970年代に芦屋の各所で開催されたビエンナーレや芸術祭などの企画に携わり、最新の美術・芸術動向の発信に努めた。会場では、1970年代の芦屋の美術の動きを、作品と資料から紹介する。
特別展「具体美術協会と芦屋、その後」
会期:2025年7月5日(土)〜8月31日(日)
会場:芦屋市立美術博物館
住所:兵庫県芦屋市伊勢町12-25
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)
観覧料:一般 900円(720円)、高校・大学生 500円(400円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※65歳以上、または身体障がい者手帳、精神障がい者保健福祉手帳、療育手帳の所持者および介護者は各当日料金の半額
※7月12日(土)は「ひょうごプレミアム芸術デー」のため観覧無料
■出品作家
東貞美、今井祝雄、上前智祐、浮田要三、大原紀美子、小野田實、金山明、菅野聖子、聴濤襄治、喜谷繁暉、木梨アイネ、坂本昌也、嶋本昭三、白髪一雄、白髪富士子、鷲見康夫、田井智、高崎元尚、田中敦子、田中竜児、坪内晃幸、名坂千吉郎、名坂有子、堀尾昭子、堀尾貞治、前川強、正延正俊、松谷武判、松田豐、向井修二、村上三郎、元永定正、山崎つる子、吉田稔郎、ヨシダミノル、吉原治良、吉原通雄 ほか
【問い合わせ先】
芦屋市立美術博物館
TEL:0797-38-5432