企画展「近代日本画のトップランナー 竹内栖鳳」が、名古屋の愛知県美術館にて、2025年7月4日(金)から8月17日(日)まで開催される。
「西の栖鳳・東の大観」と言われるように、近代京都画壇を代表する日本画家として、東京の横山大観と並び称された画家、竹内栖鳳(たけうち せいほう)。幕末の京都に生まれた栖鳳は、画家たちが時代に即した絵画を模索する明治時代初期、京都画壇の一大勢力であった円山・四条派から出発しつつも、伝統の継承だけにとどまらない新たな日本画を試みてゆくこととなった。
明治33年(1900年)、パリ万国博覧会視察のために渡欧した栖鳳は、西欧の芸術にふれ、写生を基礎に軽妙な画風を確立。西洋絵画を含め、諸派の技法を幅広く研究し、日本画の近代化を牽引した。従来の日本画の枠組みにおさまらない栖鳳の試みは、時に批判の対象となったものの、修練に裏打ちされた技術をベースに新機軸を次々に打ち立てていったのであった。
企画展「近代日本画のトップランナー 竹内栖鳳」は、日本画の近代化を牽引した栖鳳の回顧展。重要文化財《絵になる最初》や《アレ夕立に》といった代表作、渡欧した際の見聞を反映した《熱帯風光》など、初期から晩年までの作品100件以上を一堂に集め、画業を展観する。
栖鳳の描写力は高く評価され、栖鳳自ら、動物を描けばその臭いまで描くことができると語っているという。本展では、栖鳳のいきいきとした描写力が際立つ動物画も公開。《虎・獅子図》や《秋興》、《宇佐幾》、《飼われたる猿と兎》などを目にすることができる。
また、名古屋との関わりにも着目。栖鳳は、名古屋で開催された展覧会に幾たびか出品しており、明治32年(1899年)の絵画共進会に出品した作品は最⾼賞を受賞、大正7年(1918年)には東海美術協会の展覧会に出品している。本展では、こうした栖鳳と名古屋の縁についても紹介する。
企画展「近代日本画のトップランナー 竹内栖鳳」
会期:2025年7月4日(金)〜8月17日(日) 会期中に一部展示替えあり
[前期 7月4日(金)〜27日(日) / 後期 7月29日(火)〜8月17日(日)]
会場:愛知県美術館
住所:愛知県名古屋市東区東桜1-13-2 愛知芸術文化センター 10F
開館時間:10:00〜18:00(金曜日は20:00閉館)
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)
観覧料:一般 1,800円(1,600円)、⾼校・大学生 1,200円(1,000円)、中学生以下 無料
※( )内は、通常前売券および20名以上の団体料金
※通常前売券は、5月19日(月)から7月3日(木)まで販売
※チケットは、愛知県美術館チケット売場、ローソンチケット(Lコード 45208)、セブンチケット、チケットぴあ(Pコード 687-226)ほかにて販売
【問い合わせ先】
愛知県美術館
TEL:052-971-5511(代表)