menu

fashionpress[ファッションプレス]

  1. トップ   /  
  2. ニュース   /  
  3. アート   /  
  4. イベント

黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目

黒澤明監督作、映画『羅生門』の公開70周年を記念した展覧会が、国立映画アーカイブ 展示室にて、2020年9月12日(土)から12日6日(日)まで開催される。その後、2021年2月6日(土)から3月14日(日)までは、京都府京都文化博物館 総合展示室を会場に実施予定だ。

日本映画界の巨匠、黒澤明の代表作『羅生門』

劇場公開オリジナルポスター
©KADOKAWA 1950 谷田部信和氏所蔵
劇場公開オリジナルポスター
©KADOKAWA 1950 谷田部信和氏所蔵

1950年に劇場公開された映画『羅生門』は、今でこそ、黒澤明の代表作として知られるが、当時国内では、大ヒットにはならなかった。しかし、黒澤明の芸術的な野心が認められ、 1951年9月には、ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞、1952年3月には、米国アカデミー賞名誉賞を受け、国際的な評価を確立。黒澤の、ひいては日本映画の水準の高さを世界に知らしめ、戦後復興の象徴とも言える作品となった。

『羅生門』を“徹底解剖”、名優たちにも注目

松山崇『羅生門』写真アルバム
©KADOKAWA 1950 玉川大学 教育学術情報図書館所蔵
松山崇『羅生門』写真アルバム
©KADOKAWA 1950 玉川大学 教育学術情報図書館所蔵

『羅生門』の凄さは、黒澤の卓越した演出力はもちろん、それまでの日本映画の作り方を革新した数々のスタッフワークにある。さらに、出演キャラクターの人物像をくっきりと創造した三船敏郎・京マチ子・森雅之・志村喬といった名優たちの存在もまた、『羅生門』を“代表作”にした所以だ。

本展では、世界初展示の品も含め、名スタッフの功績をデジタル展示も用いて紹介するほか、名優にも注目する。さらに、ヴェネチアでの受賞をめぐる当時の資料や、この映画が世界に与えた影響についても触れる。

『羅生門』企画シナリオ
東映太秦映画村・映画図書室所蔵
『羅生門』企画シナリオ
東映太秦映画村・映画図書室所蔵

第1章:企画と脚本
『羅生門』は、名脚本家・橋本忍が、デビュー前に書いたシナリオをもとにした作品であり、完成までには多くの変転があったという。第1章では、芥川龍之介作品への着目から始まったアイディアが映画の企画となり、ひとつの映画シナリオへと結実するまでを紹介し、橋本忍の脚本術を紐解く。

第2章:美術
第2章で焦点を当てるのは、製作時から話題となっていた映画美術。一見安上がりな企画だった『羅生門』が、撮影準備中、黒澤のイメージが膨らむことで、通常の予算を上回る巨大なものとなった、その背景に迫る。

「羅生門」セットと雨
©KADOKAWA 1950 国立映画アーカイブ所蔵
「羅生門」セットと雨
©KADOKAWA 1950 国立映画アーカイブ所蔵

第3章:撮影と録音
太陽に向けられたカメラや近隣の水道を止まらせるほど大量の水を使った雨のシーンなど、『羅生門』の撮影は、唯一無二のエピソードをもつ。第3章では、撮影の宮川一夫、スクリプターの野上照代の撮影台本を使った新しいデジタル展示の試みや、関係者のインタビューを交えながら、撮影の秘密を明かす。

第4章:音楽
『羅生門』前後の黒澤作品の音楽を手掛けた早坂文雄は、優れた作曲家というだけではなく、黒澤の創作活動にも影響を与えた。有名なボレロ形式のテーマの楽譜スケッチなど、貴重な資料を通じて、第4章では、映画の構成を活かした早坂独自の創作術をかいまみる。

スタジオ撮影スチル写真
©KADOKAWA 1950 株式会社KADOKAWA所蔵
スタジオ撮影スチル写真
©KADOKAWA 1950 株式会社KADOKAWA所蔵

第5章:演技
第5章では、限られた登場人物と複雑な構成を持つ『羅生門』を成功させた、俳優たちの多大な貢献に着目。時代を超えた名俳優たちが、本作にどのように向き合ったかを三船敏郎と志村喬の撮影台本や、京マチ子旧蔵写真アルバムなどで紹介する。

第6章:宣伝と公開
第6章では、初公開からヴェネチア国際映画祭受賞後の凱旋上映やリバイバル公開など、国内上映の軌跡を追う。特に、劇場公開オリジナルポスターや公開直前に開催された特別試写会など、金獅子賞受賞前の『羅生門』を伝える貴重な資料を揃える。

本木荘二郎旧蔵 ヴェネチア国際映画祭金獅子賞トロフィ[複製]
国立映画アーカイブ所蔵
本木荘二郎旧蔵 ヴェネチア国際映画祭金獅子賞トロフィ[複製]
国立映画アーカイブ所蔵

第7章:評価と世界への影響
1951年のヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞は、世界が日本映画を“発見”したと同時に、日本映画界が世界に通用する自らの実力に気づくきっかけとなった。最終の第7章では、ヴェネチア映画祭出品の経緯とともに、受賞後の反響と影響を多角的に紹介する。

三船敏郎の生誕100年記念展では『羅生門』上映も

関連企画として「生誕100年 映画俳優 三船敏郎」も2020年10月2日(金)から10月22日(木)まで同館の長瀬記念ホール OZUで開催。戦後日本映画を代表するスターとして活躍しながら、監督、プロデューサーとしても活動し、世界中に多大な影響を与えた三船敏郎の軌跡を追う。同企画では、『羅生門』の上映も実施される。

【詳細】
公開70周年記念 映画『羅生門』展(Rashomon at the 70th Anniversary)
会期:2020年9月12日(土)~12月6日(日)
会場:国立映画アーカイブ 展示室(7階)
住所:東京都中央区京橋3-7-6
休室日:月曜日
開室時間:11:00~18:30(入室は18:00まで)
料金:一般 250円、大学生 130円
※シニア・高校生以下及び18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料
※料金は常設の「日本映画の歴史」の入場料を含む
※学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズはそれぞれ入室の際、証明できるものを提示
※国立映画アーカイブの上映観覧券(観覧後の半券可)提示で1回に限り一般200円、大学生60円
※2020年11月3日(火・祝)は料金無料

■巡回展 京都会場
会期:2021年2月6日(土)~3月14日(日)
会場:京都府京都文化博物館 総合展示室
住所:京都府京都市中京区東片町623-1
※展示内容は一部変更になる場合あり

【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)

Photos(12枚)

黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像1 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像2 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像3 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像4 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像5 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像6 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像7 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像8 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像9 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像10 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像11 黒澤明の映画『羅生門』を“徹底解剖”する展覧会、東京・京都で開催 - 三船敏郎ら名優の活躍にも着目 画像12

Photos(12枚)

関連ニュース

キーワードから探す

関連ショップ・スポット

関連用語

ピックアップ

アニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:‖』シリーズ最終章となる第4作目
2021.3.8(月)
アニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:‖』シリーズ最終章となる第4作目
東京都内のおすすめ展覧会情報〈2021年版〉美術館・博物館での開催スケジュール&展示アート作品
東京都内のおすすめ展覧会情報〈2021年版〉美術館・博物館での開催スケジュール&展示アート作品
苺デザートビュッフェ特集<2021全国版>予約必至、東京・大阪ほか高級ホテルや人気レストランのプラン
苺デザートビュッフェ特集<2021全国版>予約必至、東京・大阪ほか高級ホテルや人気レストランのプラン
関西のおすすめ展覧会情報2021〈大阪・京都・兵庫ほか〉美術館・博物館での開催スケジュール&展示作品
関西のおすすめ展覧会情報2021〈大阪・京都・兵庫ほか〉美術館・博物館での開催スケジュール&展示作品
東京都内のおすすめ展覧会スケジュール2021〈開始日順〉美術館・博物館での開催情報
東京都内のおすすめ展覧会スケジュール2021〈開始日順〉美術館・博物館での開催情報

スケジュール

荒川弘の漫画「銀の匙 Silver Spoon」松屋銀座で初の大型展覧会、直筆原稿など約200点
2021.3.8(月)~2021.3.21(日)
荒川弘の漫画「銀の匙 Silver Spoon」松屋銀座で初の大型展覧会、直筆原稿など約200点
特別展「大地のハンター展」国立科学博物館で - 動物の“捕食”テクを解明、絶滅種など標本300点以上
2021.3.9(火)~2021.6.13(日)
特別展「大地のハンター展」国立科学博物館で - 動物の“捕食”テクを解明、絶滅種など標本300点以上
江戸時代の絵師・岩佐又兵衛の展覧会、熱海のMOA美術館で - “極彩色”の三大絵巻を展示
2021.3.12(金)~2021.4.20(火)
江戸時代の絵師・岩佐又兵衛の展覧会、熱海のMOA美術館で - “極彩色”の三大絵巻を展示
深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢」長崎県美術館で - リアルな“金魚”超絶技巧アート、作品約300点を紹介
2021.3.12(金)~2021.4.18(日)
深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢」長崎県美術館で - リアルな“金魚”超絶技巧アート、作品約300点を紹介
滋賀・MIHO MUSEUM、初の現代美術コレクション展 - 岸田劉生や若林奮など公開
2021.3.13(土)~2021.6.13(日)
滋賀・MIHO MUSEUM、初の現代美術コレクション展 - 岸田劉生や若林奮など公開
 スケジュール一覧