展覧会「チェコ・デザイン 100年の旅」が、京都国立近代美術館にて、2020年5月26日(火)から7月5日(日)まで開催される。
アルフォンス・ミュシャが生まれ、またフランス絵画の影響のもとにチェコ・キュビズムと呼ばれる独自の様式を育んだチェコ。工芸品や工業製品のみならず、アニメに至るまで、20世紀のチェコは数々のデザインを生みだしてきた。「チェコ・デザイン 100年の旅」は、家具や工業製品、ポスターなど約250点の作品を通して、20世紀チェコのデザインの歩みをたどる展覧会となる。
会場では、歴史にそってチェコのデザインを紹介。ミュシャのリトグラフ《ジスモンダ》など19世紀末に花開いたアール・ヌーヴォー様式に始まり、幾何学的形態への単純化を特色とするチェコ・キュビズムの作風を見て取れる《クリスタル(結晶)型小物入れ》、そして《耐熱ガラスのティーセット》など機能性の追求された30年代の工業製品を展示する。
一方、民族伝統への傾倒を見せた第二次世界大戦期以降も、チェコのデザインは社会・政治情勢のもとで絶えず変化した。社会主義体制を賞賛する美術様式の影響、そこから解放されつつある50年代後半の《シェルチェア》、そして新たな民主制を獲得し、機能性が再評価されるようになる90年代に作られたシュハーイェク《花瓶〈四季〉シリーズより》など、現代にいたるまでのプロダクトを見ることができる。
さらに、20世紀初頭から現代までを横断する展示に加えて、“おもちゃ”と“アニメ”の特集も。社会潮流に合わせてスタイルを変えつつも、子どもの空想と創造性を育むことを重視してきたチェコのおもちゃを展示するとともに、チェコの人気キャラクター「もぐらのクルテク」をはじめとするアニメーションを上映とともに紹介する。
展覧会「チェコ・デザイン 100年の旅」
会期:2020年3月6日(金)~7月5日(日)
※3月6日(金)~5月25日(月)は臨時休館、 5月26日(火)より再開
※当初は2020年3月6日(金)〜5月10日(日)の会期を予定していたが、延期しての開催
会場:京都国立近代美術館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町
開館時間:9:30〜17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般 1,400(1,200)円、大学生 1,000(800)円、高校生 500(300)円
※( )内は前売券の料金
※中学生以下、心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(要証明)
※5月26日(火)より京都国立近代美術館および主要プレイガイドにて当日券の販売を再開
※会期変更前に購入した前売券は、会期変更後も利用可
※夜間開館は休止
※開館時間は変更となる場合あり