現代アートの革命児、ジャクソン・ポロック(Jackson Pollock、1912-56)の日本初回顧展「生誕100年 ジャクソン・ポロック展」が東京国立近代美術館で開催される。期間は、2012年2月10日(金)から2012年5月6日(日)まで。

本格的なポロックの個展は世界的にも珍しく、世界中から集められた約70点の作品とともに20世紀の伝説的画家の偉業を振り返る絶好の機会となる。

床に広げた大きなキャンバスに絵具を降り注いで描く「アクション・ペインティング」で全米の注目を集めたポロック。1930年代激動のニューヨークで、不安定な精神状況とアルコール依存に苦しみながらも研鑽をつみ、1943年に著名なコレクター、ペギー・グッゲンハイムに見いだされ、1949年、アメリカの大衆紙『ライフ』の記事をきっかけに一夜にしてヒーローとなった。妻であるリー・クラズナーに支えられながら、絶頂期の1950年には歴史に残る大作を何点も生み出したが、44歳の若さにして自動車事故で突然この世を去った。

アメリカで最も偉大な画家、そして20世紀の世界の美術を代表する画家のひとりである彼の人生は、2000年にはエド・ハリス監督・主演による伝記映画「ポロック-2人だけのアトリエ」として製作・公開され、アカデミー賞(助演女優賞)も受賞。2006年にはポロックの作品が史上最高額となる1億4000万ドル(当時のレートで約165億円)で落札されている。生誕100年を迎えた今でも、ポロックに対する世間の関心は高まる一方だ。

「生誕100年 ジャクソン・ポロック展」では、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、テートをはじめ、世界の名立たる美術館からポロックの重要な作品が集結。ポロックの作品が日本初上陸した1951年の第3回読売アンデパンダン展で展示された2作品《ナンバー7,1950》(ニューヨーク近代美術館所蔵)と《ナンバー11,1949》(インディアナ大学美術館所蔵)も60年ぶりに来日する。

現在、日本国内に所蔵されている約30点のポロック作品すべても一同に会し、絵画を中心に、素描、版画などと共に、初期から晩期に至るまでのポロックの仕事の全貌が紹介される。さらに、制作中のポロックを捉えた貴重な映像や写真、ポロックのアトリエの再現や彼が使用していた特殊な画材なども展示され、ポロックの制作の秘密に迫る。

展覧会概要

生誕100年 ジャクソン・ポロック展
会期：2012年2月10日(金)～2012年5月6日(日)
会場：東京国立近代美術館
住所：〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
会館時間：午前10時～午後5時(金曜日は午後8時まで)
※入館は閉館時刻の30分前まで
※開催情報は変更となる場合あり
休館日：毎週月曜日(2012年3月19日、3月26日、4月2日、4月30日は開館)
観覧料：
一般 1,500円(1,300円/1,200円)、大学生 1,200円(1,000円/900円)、高校生 800円(600円/500円)
※中学生以下無料
※カッコ内は、2011年12月10日(土)～2月9日(木)までの前売り/20人以上の団体料金
※2～4月の日曜日と祝日(2月11日(土)、3月20日(火)、4月30日(月)は、高校生の観覧料が無料
※障害者手帳をお持ちの方と付添者1名は無料
※前売り券(および当日券)は公式サイトのほか、チケットぴあ(Pコード：764-884)、ローソンチケット(Lコード：35684)、セブン-イレブン(セブンコード013-879)、イープラス、JTB店頭、プレイガイドで購入可能。
問い合わせ先：TEL03-5777-8600(ハローダイヤル、8時～22時)