秋のデザインイベント「東京ミッドタウン デザインライブ 2025(TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2025)」が、2025年10月10日(金)から11月5日(水)まで、東京ミッドタウン(六本木)にて開催される。
“デザインを五感で楽しむ”をコンセプトに、2007年より開催してきた「東京ミッドタウン デザインタッチ」。国内外の第一線で活躍するデザイナーや注目の作品が芝生広場を中心に集い、その魅力や可能性を体感できるイベントとして長く親しまれてきた。
そんな人気イベントが、全体の規模感はそのままに、本格的なデザインのエキシビジョンをメインに位置づける「東京ミッドタウン デザインライブ」として進化。「あたりまえの日常が、おもしろくなるデザインイベント。」をスローガンに掲げ、日常を覚醒させてくれるきっかけとなるようなデザイン体験を届ける。
2025年は「ゆさぶる」をテーマに27組が出展。従来の価値観をゆさぶり、人々の感性をポジティブに刺激する作品が勢ぞろいする。それぞれのユニークな表現に込められたメッセージを読みとるうちに、普段何気なく過ごしている風景や行動が、ちょっぴり新鮮に感じられるかも。
イベントのクリエイティブディレクターにはグラフィックデザイナー・佐藤卓が就任し、エキシビションのキュレーターとしてデザインジャーナリスト・土田貴宏が参加する。
注目は、建築家・山田紗子が手掛ける「ドローイングチェア(drawing chair)」。“線”のようなスチールパイプでシート・テーブル・フラワーベースを一体化させ、場の捉え方をゆさぶっている。自由なアウトラインによって、家具の形をしていないものに家具の機能を与えているのが面白い。
廃材の存在を可視化させる、そんな意図が込められた展示「ゼロパーセントサープラス(0% SURPLUS)」もチェック。店舗の内装施工時などで日常的に発生する大理石やタイルの廃材を、偶然に現れた形状も生かしつつ、椅子にアレンジしている。デザインは、インテリアデザイナーの鈴木良とアーティストの小山あゆみによるユニット・AtMa(アトマ)が手掛けた。
リサーチと実験に立脚した手法で、新たな視点と価値をかたちにするコンテンポラリーデザインスタジオ・ウィープラス(we+)。今回は、その土地の藻類から色を抽出し、その土地で使われる家具をつくるリサーチプロジェクト「ソーカラード(SO-Colored)」を展示する。ミッドタウン・ガーデンで採取した微細藻類を培養し、天然由来の樹脂とブレンドして本作のタイルの一部に使用することで、家具へと昇華した。
秋山かおりの「Blinking Color」は、シャボン玉や昆虫などに見られる神秘的な色を、身近な素材にまとわせた作品。光によって、また見る人の気持ちによって、瞬間ごとに揺れ動くように多彩な表情を浮かべる。このほかにも、スーパーボールが跳ねる軌跡をシャンデリアで表現した竹下早紀の「Oh Balls, It's a Light!」、実物大の鳩のオブジェがガラスの天板を支える、山田裕人の「Dove Table」なども展示される。
また期間中は、ライブパフォーマンスやワークショップなどの楽しいコンテンツも多数。たとえば「デザインライブ カタカナナイト」は、人々の日常的な営みと、言語化しにくいものや未知のものとの間をつなぐ“カタカナ”に着目したDJ&ライブステージ。tofubeats(DJ set)やYonYonらアーティストが参加し、カタカナのフィーリングで聴きたい、気持ちゆさぶるパフォーマンスを届ける。
「デザインライブ 体ゆさぶるラジオ体操」は、老若男女に親しまれているラジオ体操の基本をふまえながら、音楽や動きを再構築したワークアウトイベント。腹筋にフォーカスしたプログラムや、ヨガの動きを取り入れたプログラムなど、ラジオ体操の固定概念をゆさぶる全5テーマを実施する。