企画展「開館40周年記念 ⻑坂コレクション はじめましての⻄洋絵画」が、新潟市美術館にて、2025年11月1日(土)から2026年1月12日(月・祝)まで開催される。
企画展「開館40周年記念 ⻑坂コレクション はじめましての⻄洋絵画」は、ヨーロッパの油彩画を紹介する展覧会。17世紀のバロック美術と19世紀の近代絵画を中心に、宗教画や風景画、肖像画など、58点の作品を展示する。
本展で紹介するのが、⻑野在住の所蔵家・⻑坂剛(ながさか たけし)による「⻑坂コレクション」の作品だ。伝統的な絵画手法によって描かれた正統派のヨーロッパ絵画から構成されるこのコレクションは、特権階級の人々が手元に置いた巨匠の作品ではなく、市民が親しんだ絵画を多く含んでいる点が特徴となっている。
⻑坂コレクションの主軸となるのが、バロックの宗教画である。バロック絵画の特徴は、意図的にバランスを崩したダイナミックな構図や、光と闇のコントラストといった劇的な表現。本展では、フランドルの画家ヘンドリック・ド・クレルクによる《羊飼いの礼拝》や、スペインの画家マリアーノ・サルバドール・マエーリャが手がけた《聖家族と幼い洗礼者聖ヨハネ》などを展示する。
また、風景画の数々も。風景画は、身近な風景を写実的に描いたものから、聖書や古典文学に基づくもの、古代ギリシャ・ローマの文化や自然に対する憧憬から生まれたものまで、多岐にわたっている。会場では、ロベルト・ナドラーの《ヴェネツィア》など、さまざまな風景画を目にすることができる。
さらに、肖像画にも着目。19世紀から20世紀にかけて、王侯貴族や高貴な聖職者、裕福な市民などの注文によって、肖像画が手がけられた。これらは、自身や家族を記念し、自らの社会的地位や富などを描いてもらうというように、一種のステータス・シンボルとしての役割をになっていたのだ。本展では、ジョルジュ・ルフェーブルの《⻘いストッキングをはいた女流詩人》やチャールズ・ゴールズボロ・アンダーソンの《クラーク・トラヴァーズ夫人》など、当時のブルジョワ社会で人気を博した肖像画を紹介する。
企画展「開館40周年記念 ⻑坂コレクション はじめましての⻄洋絵画」
会期:2025年11月1日(土)〜2026年1月12日(月・祝)
会場:新潟市美術館 企画展示室
住所:新潟県新潟市中央区西大畑町5191-9
開館時間:9:30〜17:00(観覧券販売は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(11月3日(月・祝)・24日(月・振)、1月12日(月・祝)は開館)、12月28日(日)〜1月3日(土)
観覧料:一般 1,200円(1,000円)、高校・大学生 900円(700円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体、リピーター割引などの料金
※前売券(一般のみ 1,000円)は、5月24日(土)から10月31日(金)まで、セブンチケット(セブンコード 110-794)、ローソンチケット(Lコード 35833)ほかにて販売
【問い合わせ先】
新潟市美術館
TEL:025-223-1622