展覧会「書斎を彩る名品たち—文房四宝の美—」が、東京・目白台の永青文庫にて、2025年7月5日(土)から8月31日(日)まで開催される。
東京唯一の大名家の美術館であり、約94,000点の美術工芸品や歴史資料などを擁する永青文庫。展覧会「書斎を彩る名品たち—文房四宝の美—」では、永青文庫の設立者・細川護立(ほそかわ もりたつ)が収集した文具を、20年ぶりに一挙公開する。
書や画を手がけるさいに欠くことのできない筆・墨・硯・紙は、中国で長い時間を経て発達し、知識人に愛好され、「文房四宝(ぶんぼうしほう)」と呼ばれるようになった。これらは、単に実用的な道具であるばかりでなく、材質や装飾が鑑賞の対象となるなど、文化的な価値をも有していたのだ。
こうした文房四宝を愛好したのが、永青文庫を設立した細川護立だ。幼少期より漢籍に親しんだ護立は、中国の陶磁器や仏像ばかりでなく、文具も収集した。本展では、《百寿文軸筆》や《馬上人物堆朱軸筆》、《乾隆年製 御製詠墨詩墨》、《乾隆年仿澄心堂紙》など、選りすぐりの文具約60点を展示する。
また、煙草入れなど、喫煙具にまつわる特集展示も。煙草入れは、刻み煙草を持ち歩くための入れ物であり、江戸時代に喫煙が一般化すると、携帯に適した様式で作られるようになった。会場では、多様な技法を凝らした喫煙具を目にすることができる。
令和7年度夏季展「書斎を彩る名品たち—文房四宝の美—」
会期:2025年7月5日(土)〜8月31日(日)
会場:永青文庫
住所:東京都文京区目白台1-1-1
開館時間:10:00〜16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜日(7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)
入館料:一般 1,000円、高校・大学生 500円、70歳以上 800円
※中学生以下、障害者手帳の提示者および介助者(1名)は無料
【問い合わせ先】
永青文庫
TEL:03-3941-0850