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俳優・柄本佑にインタビュー、映画キャラクターを“真似る”独自のファッション観とは?

映画、ドラマに引っ張りだこの個性派俳優・柄本佑(えもとたすく)。数々の映画賞に輝く実力派俳優だが、実は身長183cmとモデル顔負けのスタイルで、グローバルブランドのキャンペーン・モデルとしても活躍する“ファッション派”。そんな柄本佑にファッションのこだわりや日々の生活について話を聞いてみた。

映画キャラクターを真似る、独自のファッション観

柄本佑 インタビュー|写真1

Q.普段のファッションについて教えてください。

柄本:僕のファッションに強い影響を与えてきたのは、映画。映画『スケアクロウ』を観たときは、アル・パチーノが穿いていた茶色のチノパン×シャツのスタイルがカッコよくて、同じようなパンツを探しましたし、映画『8 1/2』を観たら黒縁メガネとハットを被っていました。10代から今までを振り返ってみても、映画を基準にしか洋服を選んでないのではないかというくらい映画の影響を強く受けています。

Q.中でも、憧れのキャラクターはいますか。

柄本:“究極的にやりたい”と思っているのが、映画『ザ・フライ』のジェフ・ゴールドブラムのスタイル。作品の中でジェフ・ゴールドブラムは博士役を演じているのですが、ちょっと変わった役柄で。同じスーツを7着持っているんです。クローゼットを開けると、ずらーっと同じジャケット、シャツ、パンツが並んでいるのが超かっこいい!

高校生のときからいまだに憧れていて、いずれ叶えたいですね。ただ、スーツとの出会いも大切だと思うので、厳選に厳選を重ねて「これだ!」というスーツに出会えたら実現したいと思っています。

映画『スケアクロウ』:主演ジーン・ハックマンとアル・パチーノの男同士の深い友情を描いた物語。第26回カンヌ国際映画祭においてパルム・ドールと国際カトリック映画事務局賞をダブル受賞。
映画『8 1/2』:イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニの代表作。
映画『ザ・フライ』: 1958年公開『ハエ男の恐怖』をリメイクした、デヴィッド・クローネンバーグ監督のホラー作品。

柄本佑 インタビュー|写真4

Q.では、これまでトライしてきた中で思い入れのあるファッションは?

柄本:高校生の頃実践していた、俳優・殿山泰司さんのスタイル。ジーパンにTシャツ、下駄、ケツポケットに文庫を差したこのスタイルが1番かっこいいと思っていて。僕の学校は私服校だったので、高校にも下駄で通っていたんです。当時「俺、一番かっこいいんだけどな」って思っていましたけど、まあ、モテなかったですよね(笑)。

俳優・殿山泰司:終戦後の日本映画界において、名脇役として活躍した俳優。波乱万丈なその人生は、竹中直人主演映画『三文役者』で映画化もされている。

年間250本“映画漬け”の学生時代

映画『真夜中乙女戦争』より
映画『真夜中乙女戦争』より

Q.(笑)。高校の頃はどんな学生生活を過ごしていましたか。

柄本:中学、高校のときは、人生の中で一番映画を見ていた時期。年間250本、全て映画館で観ていました。

休みの日は、朝起きたら、渋谷か新宿どちらに行くか決める。新宿だったら歌舞伎町の噴水の周りに、封切館といって「新宿ミラノ座」をはじめ10軒くらいの映画館があったんです。まずそこへ行って、小さいものから大作まで分け隔てなく時間の合うものを片っ端から観ていく。鑑賞した映画の記録は全てノートに残して…そういった生活をしていました。

映画『真夜中乙女戦争』より
映画『真夜中乙女戦争』より

Q.映画館で観ることにこだわっていたのは、なぜですか。

柄本:1番大きなきっかけとなったのは、エリック・ロメール監督の『緑の光線』という作品。初めて観たのは、小学生くらいのときで、親父に勧められて自宅のVHSで観たのですが、「何これ?」って、全然よくわからなくて。

でも、その何年後かに「ロメールオールナイト」という映画イベントがあって。4本くらい流れていた長編の中に『緑の光線』があったんです。当時僕は、別の作品が観たくて映画館へ行ったのですが、群を抜いて『緑の光線』が面白かった。

そのとき、映画っていうのは“スクリーンで見上げてみるものなんだ”って痛感して。じゃないと、映画の本当の面白さには気が付けないんだなと感じたんです。

そこからはもう、映画は映画館にいってみるものだと思っています。今もDVDはたくさん持っていますが、それは、好きな映画を手元に置いておきたいという気持ちだけで、家ではほとんど観ることはありません。

映画『緑の光線』:エリック・ロメール監督によるヴェネツィア国際映画祭・金獅子賞受賞作品。実りあるバカンスを願う若い女性のシェルブールへの旅を描いた物語。

映画『真夜中乙女戦争』より
映画『真夜中乙女戦争』より

そんな柄本佑が最新出演作、映画『真夜中乙女戦争』で演じるのは、全身黒ずくめの謎の男<“黒服”>。作中では、主人公の“私”を巻き込み、真夜中乙女戦争という名の「東京破壊計画」を首謀。柄本佑は、ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)など人気ブランドの“黒服”に身を包み、ミステリアスにヒール役を演じきる。

柄本佑 インタビュー|写真2

Q.映画『真夜中乙女戦争』はどんな物語ですか。

柄本:老若男女関係なく、誰しもが青春時代に感じる苦悩を捉えた作品だと思います。自分というものがわからなくて、ある種人生にあきらめかけているような時期は、それぞれ大なり小なりあると思うので。映画『真夜中乙女戦争』では、都市破壊という過激な描写もありますが、ベースは普遍的な内容で、「もう一歩踏み出そう」という希望にも繋がるストーリーだと思います。

Q.なるほど。“誰しもが青春時代に感じる苦悩”がキーワードとのことですが、柄本さんにもそんな時期が?

柄本:僕にも「自分が何者かわからなくなる」、これと割と近しい感覚を抱いている時期はありました。ちょうど専門学校を卒業した頃の話です。
た。

それまでは高校、専門学校と進学して、本業=学生生活があるから、ある種気楽に俳優の仕事ができていた。しかし、専門学校を卒業して“学生”という肩書きがなくなってしまうと、地に足がついていないふわふわとした状態になってしまって。それまでは気が付いていなかったのですが、学生であることが社会と自分を繋ぎ合わせてくれていたんですよね。

当時は、1ヶ月、2か月仕事がないのはザラで。僕はTシャツに短パンみたいな恰好で過ごしているのに、スーツ姿で就職の話をする友人に会ってしまうと、「自分って何だろう?今の状態って何だろう?」って、社会とのつながりが何かわからなくなっていまし

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