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企画展「日本画のゆくえ」栃木県立美術館で -「日本画」とは何か? 現代の日本画作品から探る

企画展「日本画のゆくえ ─継承と断絶・模倣と創造」が、栃木県立美術館にて、2022年1月29日(土)から3月21日(月・祝)まで開催される。

「日本画」の現在、そしてこれから

木村了子《蓮池寝仏図》2019年 作家蔵
木村了子《蓮池寝仏図》2019年 作家蔵

「日本画」とは、西洋の様式で描かれた「洋画」の対概念として、明治期に入ってから定着した言葉である。企画展「日本画のゆくえ ─継承と断絶・模倣と創造」では、現在日本画家として活躍する作家の作品を通して、近代日本から現代に至る「日本画」の展開を再考する。

棚町宜弘《過日》(部分) 2017年 作家蔵
棚町宜弘《過日》(部分) 2017年 作家蔵

明治期の日本は近代国家へと転換すべく、さまざまな分野で西洋の技術を取り入れた。日本の絵画界もまた、「美術」という新しい概念とともに、近代化の影響を受けることになる。日本絵画の近代化は、ひとつには、西洋の伝統絵画の基盤にある“光と影”を描きだす写実的な油彩画を本格的に導入することでなされた。そのようにして形成された「洋画」の対概念として、「日本画」という用語が明治20年代に定着したのだった。

浅葉雅子《北斎きりふり乃滝にいちご》2021年 作家蔵
浅葉雅子《北斎きりふり乃滝にいちご》2021年 作家蔵

「日本画」定着の契機となったのが、アメリカの美術史家フェノロサが1882年の講演で展開した「日本画優位論」であった。これ以後「日本画」は、日本の「公絵画」としてのスタイルを模索し始める。フェノロサの側近であった岡倉天心らによる日本美術院を中心とする新派は、洋画に対抗して独自の表現形式を目指す一方、日本美術協会などの保守系美術団体による旧派は、近世までの日本絵画の伝統を継承してゆくこととなる。

高村総二郎《カップヌードル》2005年 日清食品ホールディングス蔵
高村総二郎《カップヌードル》2005年 日清食品ホールディングス蔵

こうした展開を経てきた「日本画」は、現在でもなお、その定義は決して明瞭ではない。本展では、「日本画」が何であり、この先どのようになってゆくのかを、木村了子、棚町宜弘、高村総二郎、浅葉雅子、伊東正次、榎俊幸、服部しほり、服部泰一、早川剛、若佐慎一、山嵜雷蔵ら気鋭の日本画家の作品から探ってゆく。

展覧会概要

企画展「日本画のゆくえ ─継承と断絶・模倣と創造」
会期:2022年1月29日(土)〜3月21日(月・祝)
会場:栃木県立美術館 企画展示室
住所:栃木県宇都宮市桜4-2-7
観覧時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(3月21日(月・祝)は開館)
観覧料:一般 900円(800円)、大高生 600円(500円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※企画展観覧券でコレクション展も観覧可

■出品画家
浅葉雅子、伊東正次、榎俊幸、木村了子、高村総二郎、棚町宜弘、早川剛、服部しほり、服部泰一、山嵜雷蔵、若佐慎一

【問い合わせ先】
栃木県立美術館
TEL:028-621-3566

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