企画展「堂本印象と大阪」が、京都府立堂本印象美術館にて、2025年6月12日(木)から9月23日(火・祝)まで開催される。
大正時代から昭和時代にかけて活躍した日本画家、堂本印象(どうもと いんしょう)。日本や東洋の古典芸術を礎に、西洋画の手法を取り入れた具象絵画を手がけていた印象は、やがて抽象的な作風へと大きく転換し、躍動感あふれる作品を残した。
京都出身の印象は、大阪との関係も深く、初期から晩年まで約60年に及ぶ。企画展「堂本印象と大阪」は、大阪を舞台とする印象の活動に着目する展覧会。初期の風俗画から、四天王寺・五重宝塔の仏画、大阪の教会のために制作した聖母マリア像の壁画、1970年大阪万博における万国博ホールの緞帳の原画まで、一堂に集めて紹介する。
若き日の印象は、図案家として働きつつ画家活動を行っていた。本展では、印象が図案を手がけた《国宝日暮文蒔絵錦》のほか、《住吉高燈籠絵巻》や《九軒の女》といった絵画を展示する。
日本画家として大成したのちの印象には、寺院からの依頼が殺到することとなった。なかでも、大阪・四天王寺の五重宝塔のために制作した仏画は、印象の仏画の最高傑作となったものの、戦火により消失している。会場では、「阿弥陀佛」といった下絵から、当時の面影を紹介する。
第二次世界大戦後の印象は、大阪の建築の壁画や装飾に携わるほか、1970年の大阪万博に際しては、万国博ホール緞帳の原画を手がけている。本展では、大阪を代表する建築・輸出繊維会館の内部壁画や装飾、大阪高松カテドラル聖マリア大聖堂(大阪玉造教会)のために制作した聖母マリア像の小下絵を紹介するほか、万国博ホール緞帳《手をつなぐ》の原画を公開する。
企画展「堂本印象と大阪」
会期:2025年6月12日(木)~9月23日(火・祝)
会場:京都府立堂本印象美術館
住所:京都府京都市北区平野上柳町26-3
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌平日に休館)
入館料:一般 580円(460円)、高校・大学生 450円(360円)、65歳以上 290円(230円)
※( )は20名以上の団体料金
※障害者手帳の所持者および介護者1名は無料(証明できるものを要提示)
【問い合わせ先】
京都府立堂本印象美術館
TEL:075-463-0007