“映え”から辿る西洋風景画の展覧会、町田市立国際版画美術館で - ブリューゲルやターナー、ピサロなど

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企画展「#映える風景を探して─古代ローマから世紀末パリまで」が、東京の町田市立国際版画美術館にて、2021年6月27日(日)まで開催される。なお、4月25日(日)から5月31日(月)までは臨時休館。6月1日(火)より再開する。

「映える風景」をテーマにたどる西洋風景画のあゆみ

カミーユ・ピサロ《ライ麦畑、グラット＝コックの丘、ポントワーズ》1877年油彩静岡県立美術館蔵

企画展「#映える風景を探して─古代ローマから世紀末パリまで」は、「映える風景」をテーマに、版画、油彩画や水彩画、挿絵本などを展示し、16世紀から19世紀までの西洋風景画の歴史をたどる展覧会だ。

古代ローマの遺跡から世紀末パリの街角まで──

ユベール・ロベール (原画)《メディチ家の館の柱廊と庭園》1776年水彩画法エッチング他町田市立国際版画美術館蔵

本展では、ローマやエジプトの古代遺跡から、神話の世界を彷彿とさせる森、そして世紀末パリのにぎやかな街角まで、古今東西の風景を描いた作品を展示。

ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ『ローマの遺蹟』より 1756-57年刊エッチング町田市立国際版画美術館蔵

第1章では、ブリューゲルやルーベンス、ピラネージといった画家の作品を通して、風景画がジャンルとして生まれて成熟するまでの歴史をたどる。続く第2章では、「映える風景」を追求したロランやターナー、コンスタブルなどの画家の系譜に焦点を合わせ、「カメラ・オブスクラ」といった当時の光学装置やフォトジェニック・テクニックとともに紹介する。

テオドール＝ジョゼフ＝ユベール・オブボエール『パリ、時代時代』より 1885年多色刷リトグラフ鹿島コレクション(練馬区立美術館寄託)

第3章は、本のなかに描かれた風景がテーマ。ユゴーの『ノートルダム＝ド・パリ』といった挿絵本や旅行記などを展示し、古代エジプトから世紀末パリまで、“世界や時間を旅する”風景を紹介する。

制作者不明《眼鏡絵：リヴォルノの道路とファリオ遊歩道の眺め》制作年不詳エッチング手彩色町田市立国際版画美術館蔵

そして第4章では、写真技術が浸透しつつあった19世紀後半にフォーカス。写真の普及に抗うようにして独自の表現を追い求めた版画家やピサロら印象派画家の作品、そして凸レンズや照明を活用した眼鏡絵や幻燈機といった世紀末のエンターテインメントも目にすることができる。

展覧会概要

企画展「#映える風景を探して─古代ローマから世紀末パリまで」
会期：2021年4月24日(土)～6月27日(日)
※4月25日(日)〜5月31日(月)は臨時休館
会場：町田市立国際版画美術館企画展示室1・2
住所：東京都町田市原町田4-28-1
休館日：月曜日、臨時休館期間
開館時間：平日 10:00～17:00 / 土日祝 10:00～17:30(入場はいずれも閉館30分前まで)
観覧料：一般 900円(700円)、大・高生 450円(350円)、中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※身体障がい者手帳、愛の手帳(療育手帳)または精神障がい者保健福祉手帳の所持者と付添者1名は半額
※展覧会初日(4月24日(土))、シルバーデー(65歳以上 / 6月23日(水))は無料(予定・状況により中止の場合あり)
※その他割引に関しては、美術館ホームページを確認
※状況により会期などは変更となる場合あり(来館前に美術館ホームページ・SNSにて確認)

【問い合わせ先】
町田市代表電話
TEL：042-722-3111