京都のラグジュアリーホテル「ホテル ザ ミツイ キョウト(HOTEL THE MITSUI KYOTO)」の宿泊記を紹介。人気のアフタヌーンティーやディナー、朝食、天然温泉プール「サーマルスプリング」、スパトリートメントなど、実際に体験した様子を徹底レポートする。
「ホテル ザ ミツイ キョウト」は、250年にわたって三井総領家の居宅が存在した地に、三井不動産グループのフラッグシップホテルとして2020年11月に開業した国内屈指のラグジュアリーホテル。マリオットのホテルブランド「ラグジュアリーコレクション」にも位置づけられている。京都御所の守護として徳川幕府によって築城された世界遺産「元離宮二条城」至近という由緒正しき土地に佇む。
また、「継承と新生」というテーマのもと伝統とモダンを融合させた上質な空間デザインも魅力。三井総領家が所有していた時代から受け継がれてきた門や日本庭園などの遺構を継承しながら、現代アーティストとデザイナーがホテルのために手掛けた作品やインテリアを館内各所に設置している。
京都駅から「ホテル ザ ミツイ キョウト」へ向かうのなら、タクシーで行くのがおすすめ。15分ほど乗車すると、表玄関にそびえ立つ登録有形文化財〈梶井宮門(かじいみやもん)〉が見えてくる。
館内に入ると巨大な障子ランタンが浮かぶロビーが登場。そのまま直進すると、伝統的な回遊式庭園を大きく望むラウンジがある。庭園を眺める窓は春や初夏、秋の心地良い季節にはフルオープンに。自然と地続きになった開放的な空間を楽しめる。
チェックインの手続きはこの場所で、ウェルカムドリンクの季節の日本茶を楽しみながら行う。
回遊式庭園の中庭は、ホテルにステイしている間にぜひ散策したい場所。春夏秋冬とそれぞれの四季に見頃を迎える植物が随所に植えられており、季節の変化とともに様々な表情に移り変わる。涼しげな水盤や灯篭、景石にも注目だ。
香港出身のデザイナー、アンドレ・フーが“日本の伝統的な茶室”から着想を得て、現代的な解釈で創り上げたという客室空間は、いるだけで癒やされる落ち着いた雰囲気が魅力。円山応挙による国宝『雪松図屏風』をイメージした西陣織のベッドボードをはじめ、三井家が旧蔵する国宝・重要文化財をモチーフとしたアートピースが随所に飾られている。